前回の続きでナンバープレイス(数独)の難しい問題を解きました。
http://www.sudokugame.org/の中級問題です。リンク先をご覧いただければかなり難しい問題だということが伝わると思います。
なんとこのクラスの生徒のうちの一人はその中級問題を理詰めで解き切りました。あてずっぽうでマスを埋めるのではなく、前回に学んだ解き方を用いて確実に進んできた結果です。
もう一人の生徒には少し難易度を下げた別のところからの問題を渡し、順調に進んでいました。その別の問題も難易度が高めです。
>ナンバープレイス(数独)の難しい問題
先生が繰り返し書かれるように「論理」の訓練に持って来いのように思います。ものごとを理詰めで考える癖をつけるにはよい練習だと思います。これを解く味を覚えたら、中学受験の妙な算数の問題は苦手でも、中学に入って学ぶ数学、とりわけ幾何に興味をひかれるのではないかと思います。どうでしょう?
そうですね、与えられた条件(仮定)と求めたいもの(結論)をはっきり峻別して理詰めをするという点で幾何と似ています。これとこれの条件がわかればこうした結論が導き出せるというパターンを作ることができるのも似ています。
「△ABCと△A’B’C’において、AB=A’B’、BC=B’C’、∠A=∠A’ならば、これら2つの三角形は合同である」という命題が正しいかどうか答えよ(京大2012)といった問題は、こうした論理的思考に慣れていれば簡単ですが、そうではないと戸惑うでしょうね。
福西です。つい先日、浅野先生の5年生のクラスにちらとお伺いした際に(その時はイラストロジックをされていましたが)、「完全に理詰めで解ける」というのをお聞きして、すごいと感心した一人です。「偶然に頼らない」というのは、いつでも武器になりますね。
京大の問題も面白いですね。もしこれが「真」だとしたら、新たにもう一つ合同条件が生まれるところですが、そうならないのはなぜか、説明せよとなると緊張しますね(^^;)
私は、線分ABを書いて、点Bが中心の円を描き(その半径は線分ABよりも短かくとり)、点Aからその円に向かって直線を引いて考えました。すると2点で交わるので、それを点C、C’とすると、この時点で、題意の三角形二つは大きさが違うものとなり、ああ、やっぱりそうなんだ、と一人ごちていました(笑)
福西先生、コメントありがとうございます。
イラストロジックは理詰めで解いたものがきれいな形になるのが楽しいです。私自身も小学生や中学生のときにイラストロジックやナンバープレイス(数独)を解きながら、独自に論理的な解法を編み出しました。今となってもそれがいい訓練になっていたと感じます。
ひとつ前のコメントで紹介した京大の問題も、中学生の時に自分で勝手にこの問題設定をして、3時間ほど考えて理解できたという記憶があります。辺や角について3か所が同じであるときに合同と言えたり言えなかったりするのが不思議だったのです。
福西先生の答案は美しいですね。その図を描くと、点Aから円の接線を引くとき(∠ACB=90°のとき)は三角形が一つに定まるので合同と言えます。これは直角三角形の合同条件である「斜辺と他の一辺相当」に該当します。
蛇足ながらついでに申しますと、直角三角形のもう一つの合同条件である「斜辺と他の一角相当」は、三角形の内角の和からもう一つの角も自動的に同じになり、結局は普通の三角形の合同条件である「一辺両端角相当」に持ち込むことができるので、あまりありがたみがないです。「斜辺と他の一辺相当」は、この問題で示されたように、そうはいかないので大きな価値があります。