福西です。
Sちゃんが何かクラスで物事を決める時に、あみだくじをする様子を見かけます。そこで今回はあみだくじについて考察しました。あみだくじは、たとえば縦棒が4本の場合、「1234の数字の並び替え」と同一視できます。つまりその総数は4×3×2×1=24通りです。
(1234→2413)のあみだくじ。このような(横棒の数が最小となる)例を24個見つけました。
1、2、3の行き先が決まったら、残りが必ず4の行き先になることについて、少なからず不思議に感じたことがあると思います。その理屈が、写真の赤いあみだくじによる分解です。2つの数の入れ替えを繰り返し行うことは、決して1234→1133など、行き先を分裂させることにはならないからです。そのことから、上下の数は1本ずつの線で結ばれている(つまり最後に残った上下の数が結びつく)ことが説明できます。Sちゃんもそれについて「なるほど」と思ってくれたようでした。
数学では、あみだくじは置換群に分類されます。そしてそれは有限個の互換(2つの数の入れ替え)の積に分解できます。この事実と数学的帰納法とを使って、あみだくじが1対1対応の写像であることが証明できます。(置換群や互換は、集合と写像、特に行列というものを習った時にも登場します)
ところで、1234の並べ替えのパターンは、次のように階層的に考えると、ムダなくムラなく探すことができます。この方法はあとあと色々な所で活躍します。ぜひ自家薬籠中にしてください。
1つ目を1でまず固定(黄緑)。2つ目は、2<3<4の順番で固定(青)。後は残った数の入れ替え(赤)。これで1セット。あとは黄緑を2<3<4の順番で固定して、同じ手順を繰り返します。
1234
1243
1324
1342
1423
1432
2134
2143
2314
2341
2413
2431
3124
3142
3214
3241
3412
3421
4123
4132
4213
4231
4312
4321
そのあと、それに対応するすべてのパターンのあみだくじを発見しました。Aちゃんが率先してたくさん見つけてくれました。
4***のあみだくじの発見が手ごわかったです。また、横棒は6本あればすべてのパターンを作り出せることが分かりました。