浅野です。
リチャード・ローティをじっくり読みました。
プラトンやアリストテレス的な本質を志向するのではなく、またロックやデカルトやカントのように物と心を二分して心は物を写す鏡だと想定するのでもない、というのがローティの立場です。そうなると普遍的な真理など存在しなくなります。
道徳的な領域では、コアラなどが感情を持っているから保護するのではなく、逆にコアラがのたうち回るのを見ると保護せざるを得ないので保護対象であるコアラには感情があると我々が考えるという転倒がなされます。
現代的で刺激的な議論です。