ことば3~4年(2017/4/12)

福西です。今学期もよろしくお願いいたします。

初回は、外に出かけて、俳句作りに興じました。

出かける前に、次の俳句をお手本に暗唱しました。

ふらんどや桜の花をもちながら 一茶

「ふらんど」とはブランコのことで、春の季語です。他に「ふらここ」という言い方もあります。

そして、次の2点を入れると、より俳句らしくなると教えました。

・(春の)季語を入れること。

・「〇〇〇〇」とすること。

『こども歳時記』(監/長谷川櫂、 編著/季語と歳時記の会)をぱらぱらと見たあと、山の学校のある山を下りて行きました。

道中、モクレン、さくら、たんぽぽ、春休み、ツバメ、つくし、といった言葉が出てきました。(すべて春の季語)

「ほら、あのモクレン。見上げてごらん。来週はもう見れなくなっているから」と、強調する時もありました。

山の下をぐるっと回って、バプテスト病院の方から上がって戻りました。

「竹と桜がまざってるのがきれい」

「モクレンや」

「春の外」

「中みずたまる」

といった感想、今日さっそく覚えた型、言葉の組み合わせ、メロディアスな調子が聞かれました。

また、発句を通じて、春休みの出来事を重ねて聞くことができました。

それ以外にも、「俳句じゃない俳句作った。だって季語がないから」という生徒(Yusuke君)がいて、その自覚に驚かされました。

俳句作りにちょっとしたブームが巻き起こりました。何もないところで立ち止まって、やや興奮気味に鉛筆を動かしている姿に、大人も子供も変わらない、一途な「貫き」を感じました。

はざくらや はっぱにのって きれいだよ Ayaka

春の外 つくしがのびる たかだかと Uta

春休み やくしまいって 3ぜん年 Yu

花びらは ちってしまえば つゆになる Yusuke  作者の注では梅雨のこと

「え、もう終わり?」という声が聞かれ、あっという間に感じました。

最後は、今日暗唱した「ふらんど(ブランコ)」のある地点をゴールとしました。

以下、生徒たちの句を全部を挙げます。

モクレンや 三まいひろって うれしかった Ayaka

たんぽぽや まっ黄色で きれいだ。 Ayaka

春休み 学校がない らっきいだ Ayaka

はざくらや はっぱにのって きれいだよ Ayaka

モクレンや 気もちがいいな 夕方に Uta

山ざくら 山にいるから いいんだよ Uta

春休み ヤクスギランド いきました Uta

春休み とてもいっぱい あそんだよ Uta

春の草 すくすくと めをだした Uta

春の外 つくしがのびる たかだかと Uta

せんせいを おいていって あそぼうよ Uta

山ざくら みどりきれいに あわさるぞ Yu

竹きった 中みずたまる こぼれそう Yu

春やすみ ヒラパにいって あそんだよ Yu

春休み やくしまいって 3ぜん年 Yu

春やすみ ながのにいって はたけしごと Yu

「はたけしごと」は字余りだから早く読む、という自注付き

せんせいを おいていったら あそべたぞ Yu

せんせいを おいていって だい2だん Yu

ブランコは ことばかわるぞ ふらここだ Yu

たけの中 水がいっぱい たまってる Yusuke

はっぱはね いろんな形 してますよ Yusuke

まつのはは ちくちくしてて ちかよれね Yusuke  「ちかよれねー!」の短縮

ツバメはね びゅんびゅんとんで はやすぎる Yusuke

花びらは ちってしまえば つゆになる Yusuke

はいくはね なかなかむずい むずかしい Yusuke

せんせいを おいていってね はいく書く Yusuke

せんせいを おいていってね あそぼうよ Yusuke