『中学数学』Bクラス便り(2017年2月)

「山びこ通信」2017年度冬学期号より下記の記事を転載致します。

『中学数学』B

担当 福西 亮馬

 2年生2人と3年生1人のクラスです。今学期は、Yta君は「多角形の内角・外角」、「三角形の合同」、「平行四辺形の性質」をしました。Saちゃんはこれまでの範囲を復習した後、「順列と組み合わせ」に入っています。復習では特に「連立不等式」をおさえました。Ywa君は、「三角関数」、「条件付き確率」、「データの整理」をしました。それぞれに内容は違いますが、生徒たちはお互いに、勉強し合う空気を大事にして、課題を進めています。
 Yta君の姿勢は、ずっと基本に忠実です。そのおかげで次第に力が着いてきています。特に計算ミスが最初の頃よりもだいぶ減ってきました。証明問題でも、「△ABCと△AEDにおいて」など、それぞれ対応する点の記号を間違えなかったり、愚直でもしっかり合同条件を書き記したり、学校の授業での真面目な姿勢がよく垣間見られます。考え方を問うような問題には、最初は戸惑うことがあるかもしれませんが、Yta君の場合は見直しの効果が尻上がりなので、長い目で見ればそこは気にしなくてもいいです。Yta君の場合は、できたところをその都度100点に思うと、他の部分についても、ますます伸びていくと思います。
 Saちゃんは、学校から出された復習プリントで、以前曖昧だった問題をさらに塗り固められたことがよかったと思います。Saちゃんにとっては、分かるを分かる、分からないを分からないとする「仕分け作業」が、「鬼に金棒」の「金棒」部分です。それを強調しすぎることはありません。それなので、解いた問題にチェックを付けていることは、いいことだと思います。チェックが一つか、二つか、それとも三つかで、自分の力の入れ具合を可視化し、解き直す際のモティベーションを上げることができます。たくさんやった跡があれば、それだけ頑張った自分を見つめ直すことができます。あとは時間との勝負です。Saちゃんのたゆまない姿勢を応援しています。
 Ywa君は、以前から自分でも得意だと感じていた「確率」の勉強に、私の知らないところで、自主的に力を入れていたようでした。分からないことに対する質問がその都度的確で、私もYwa君の質問を受けてから「あ、そうか」と間違いをただされることがありました。自信を持って取り組んだ成果が出ています。数学には様々な分野がありますが、「自分はこれをしっかり握っているんだ!」と思えるものが一つでもあれば、そこが根城になります。以前、私は「二次関数」を勧めたことがありましたが、Ywa君にとって本当は「確率」だったというわけでした。ぜひそこをホーム・ポジションにして、周囲を攻略していってください。