福西です。
最後の補講で、R君の試験後のフォローをしました。
二つの試験がありました。その2種類の問題の中から、自信のある問題を2問ずつ、解けなくて悔しかった問題を1問ずつ、計6問、ホワイトボードで順次説明してもらいました。
R君が解いているのを見ながら、私自身は、研究室時代での学生同士のセミナーを思い出していました。各自が発表内容を割り振り、勉強したことを研究室仲間に伝え合うのです。
その雰囲気を今回伝えたかったので、補講しました。
時間はあっという間に過ぎました。R君自身もホワイトボードで解きながら、「結構自分は、できるんだな」という達成感があったと思います。案の定、R君は「打てば響く」感じでした。
このことで、テストの点に必要以上反応しなくてすむだけの(それを客観的なチェックに利用できるだけの)、自信をますます持ってくれたらと思います。
R君は二つ目の試験勉強に割いた時間が足りなかったと反省していました。それで、私からは次のようにアドバイスしました。
「『時間をもっと増やせばいい』というのは、スカスカにしか勉強していない人にかける言葉で、R君はみっちり勉強している。これまで見せてもらって、R君が手を抜いてきたようには、私には少しも思われない。でも時間は有限。でも何とかしたい。では、どうすればいいか。勉強の効率を上げればいいと思う」
私が独断と偏見でR君に示した勉強の効率は、以下のとおりです。
(効率大)A>B>C>D(効率小)
A)ホワイトボードなどに書いて人に説明する。またそのための勉強をして臨む。
B)自分のために自分で計画を立ててする(例:自宅で勉強する)。
C)人の立ててくれた効率的な計画に乗る(例:塾などで勉強する)。
D)ホワイトボードなどに書かれた人の説明を書き写す。
この日、R君がしたのは、A)でした。
そしてこれは、D)とは「主客」逆転という意味で、対称的です。
今回私はとても楽をさせてもらいました。そして逆説的に、先生が楽になればなるほど、R君自身は「自分で勉強をしている」という手ごたえがあったと思います。つまりこれこそが効率的な、したがって時間を捻出できるやり方です。
そこで、次のような勉強方法を勧めました。
「真面目で信頼できる、気の合う友達に声をかけて(自分を入れて二人でも可)、問題集を分担する。そしてそれを互いに発表して解き合い、同時に解き方を見てもらうこと」
と。
よかったら参考にしてください。
また、R君が帰り道で、こう質問してきました。
「ぼくは小学校の高学年の頃、進学塾に通い出しました。周りがよくできるので、自分だけ置いていかれるように感じました。そういう場合、もっと早いうちから勉強をしておいたら、そういうことはなかったのかなと思うことがあります。実際あの時に、ぼくはどうしていたらよかったでしょうか。それによって、今の自分と変わっているでしょうか」
と。
私は、きっぱりと、「今からの視野を10年先に伸ばすことだ」と答えました。
「10代で不安なのは当然だし、私もそうだった。でも20代は違っていると思う。だから今の質問は、過去ではなくて、私にでもなくて、未来のR君にすればいいと思う。その時のR君には、きっとその答が見えていると思う。今どうすればいいのか、と(つまり、「あの時はあれで良かった」と言うに決まっている)。
『もっと早いうちからやっておけばよかった』というのは、私も思ったことがあるし、その気持ちはすごく分かる。でも小さい頃からするというやり方は、10(もっと?)人中1人にはうまくいっても、他にとっては逆効果で、どこかで疲れて終わってしまう。どこまでいっても上には上がいると思って、ある時から全くしなくなってしまうから。R君はすごい力を持っている。だから、その力を過去の微調整に使うのはもったいない。もしこうなりたいという自分がいるなら、その未来の自分に向けて使う方がいい」
と。
これからもR君のことは、陰ながら私も応援しています。
P.S.
R君の「書き残したもの」
『スーパー2PGT』
きょう、すずかサーキットで「スーパー2PGT」が開かれる事になりました。
今回は、カルソニックスカイラインGTR VS セルモスープラです。
そして、すずかサーキットをなんと、二十しゅうします。これは、タイヤが重ようになってきます。「プップップップップップップップップップー」さあレースは、今スタートしました。出だしは、カルソニックスカイラインの方がリード!
第一コーナーにさしかかりました。さすがに両しゃすごくいいまがり方です。
S字コーナーをこえ、セルモスープラを先頭に両しゃ西コースに入りました。
いきおいをつけてきた、セルモスープラは、西コースのヘアピンカーブでコースアウト! カルソニックスカイラインGTRが大きくリードしました。
ついに、五しゅうしました。でも、カルソニックスカイラインGTRとトムススープラとのさ(・)は、開きつづける一方です。六しゅう目の第一コーナーにさしかかったところカルソニックスカイラインGTRは、今までずっと、タイヤをかえていなかったのでレーシングタイヤスーパーソフトといっても、もうすりへって、グリップがあまりきかなくなっていたので、第一コーナーで大きくコースアウトしてしまいました。
そのすきに、セルモスープラがカルソニックスカイラインGTRをぬきました。
でも、カルソニックスカイラインがすぐにおいついて、セルモスープラをぬかしました。
八しゅう目で両方とも、ピットで、タイヤを交かんし、ガソリンをほきゅうしました。セルモスープラのチームが、先に作業を終わらせましたが、カルソニックスカイラインチームも、負けてはいません。
両方ともミスなしで、十しゅう目をむかえました。
十一しゅう目のヘアピンカーブで、二台同時にコースアウトしてしまいました。カルソニックスカイラインGTRは、セルモスープラより、早く、コースにもどりました。
それから両しゃミスなしで、さい後の二十しゅう目をむかえました。カルソニックスカイラインGTRがセルモスープラから、三・○九秒も、速く第一コーナーにさしかかりました。ですが、ゆだんしていたカルソニックスカイラインGTRは、ぎゃくバンクコーナーですごく大きく、コースアウトしてしまいました。おかげで、セルモスープラとの「さ」は、ガクンとへりました。それどころか、ほぼ、同じくらいの、所を走るようになりました。
さい後のシケインで、両しゃ、同時に、同じくらいコースアウトして、同時にコースにもどりました。はたして、勝負のけっかは、なんと、同時にゴールしました。というわけで、今年は、両しゃに、しょう金がわたされ、「スーパー2PGT」は、まくをとじました。
(二○一二年一月六日)