今号の山びこ通信(2013/2月号)から、クラスの様子をご紹介します。(以下転載)
『ギリシャ語初級講読』(担当:広川直幸)
「マタイによる福音書」を1回に約4頁のペースで読んでいる.翻訳などで知っている有名なエピソードであっても原典で読むとがらっと印象が変わることがあるのが興味深い.また,古典ギリシャ語と新約ギリシャ語がかなり異なるということを具体的に理解することができたのが収穫であった.『新約』のギリシャ語は,所謂古典ギリシャ語(紀元前5世紀頃のアッティカ方言)とは時代が異なる上に,セム語の影響を受けているので,古典期のギリシャ語の知識をそのまま用いて読むことができるとは考えないほうがよい.
「マタイによる福音書」は今学期で読み終え,四月からは古典ギリシャ語以前のギリシャ語で書かれた『オデュッセイア』を読むことにした.初級文法を修得していて,なおかつそれとは幾分文法が異なっていても読んでやろうという気概のある者なら受講可能である.(文責 広川直幸)