かず3~4年(2017/1/31)

福西です。

プリントをそれぞれしました。全体にかけ算と割り算とを中心に取り組みました。

共通の課題として、(割り算の筆算をまだ習っていない3年生も含め)、数の「半分」、「4等分」を考えました。

「100の4等分」をいきなり「25」と答えるのはハードルが高いと思います。

そこで、4等分は「半分の半分」という事実を使います。折り紙でもすると思います。

「はんぶんこ」ならば、足し算的に(2つ合わせて元通りと)3年生でも考えることができます。

100の半分?

50

50の半分?

25(ゴール)

これは円いケーキを描くと分かりやすく、ちょっと工夫するだけで、一足飛びに思えたものが身近になります。

算数では、「え?」と思える結果との間に、階段を刻めば、必ず手が届きます。

(円いケーキの絵は、あとで75/100=3/4という分数の計算に役立ちます)

M君がこの計算を「25mプール」にもたとえていました。そのようにたとえを多く持っている人はハッピーです。

100以外の60でも1000でも、4等分は同じように「半分→半分」で考えることができます。

 

もう一つの共通課題は、「60の約数」を見つけることをしました。

犯人逮捕のたとえで、「12人いる!」と発破をかけました。そして割る数を10まで実行し、それぞれに共犯がいることを経験的に確かめました。

60÷1=60

60÷2=30

60÷3=20

60÷4=15(この計算は上で書いたことの応用になります)

60÷5=12(これは3年生には難しかったので、4年生に手伝ってもらいました)

60÷6=10

赤い数字はみんな犯人(60の約数)です。

しかし、7、8、9は違います。(誤認逮捕!)

さて、ここから、÷10以降、2桁の筆算を使わないといけないように思います。3年生にとっては捜査の行き詰まりでしょうか?

はたと困りました。

ところが、先に捕まえた犯人からなにやら自供が取れたようです。

60÷1=60

60÷2=30

60÷3=20

60÷4=15

60÷5=12

60÷6=10

実は、答にあたる数(青い数字)もまた、60を割り切ることができます。これには、60÷60=1、60÷10=6などを証拠にしながら考えました。(*)

この新しい結果を手に入れることが今回の目的でした。

1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30、60。

12個すべてを見つけられました。

このような考え方をするのは初めてで、正直難しいなと思った人も、また繰り返ししていくので、安心してください。

*詳しい説明はしませんでしたが、踏み込むと、以下のように言えると思います。

60÷4=15 :見直し算 4×15=60

60÷15=4 :見直し算 15×4=60

上の二つの計算は、見直し算が同じです。そこに注目します。

60÷= :見直し算 〇×△

 ↓ かけ算の「交換可能」という規則を使って、見直し算をひっくり返します。

   そして、その見直し算になるような式を、別に考えます。

見直し算が「△×〇」になるような式?

 ↓

60÷= :見直し算 △×〇

という式が作れました。よって、60がで割り切れるならば、でも割り切れます。

 

残りの10分ほどは、先週の「進撃の巨人ごっこ」を少しルールを変えてしました。

 

【追伸】

「25は、100の4等分」と聞くと、最初は一足飛びに思えます。得体のしれない「敵」のように感じるかもしれません。

けれどもこれがひとたび「味方」についてくれると、実に頼もしいものです。

算数は、往々にして「仲間集めのRPG」だと思うと、気が楽です。ポケモンのトレーナーになった気分でもいいです。「100÷4=25」はそうした「仲間」の一例です。

また、100÷4=25(あるいは100÷25=4)は、分数、連立方程式、確率などでも、たびたび顔を出します。その都度、「えーっと…」と筆算で時間を取られずにすむことは、新出の内容に集中できるので、学ぶ吸収力を上げてくれます。(本もある程度の速さで読めると、話の筋が頭に入りやすくなりますが、それと同じです)。

「60の4等分? 15!」

このように、尋ねられて、「よっしゃ、待ってました!」という気持ちに密かになれる部分を、どんなことでもいいので見つけていくと、算数はそれだけ「楽」になっていくと思います。百人一首でも、最初は好きな札を1つ見つけることから始まります。ぜひ算数も仲間を集めることを楽しんでほしいと思います。