中学数学B(2017/1/26)

福西です。

Yta君は幾何を、Ywa君はデータの整理をそれぞれ頑張っていました。Sちゃんはお休みでした。

Yta君は「仮定と結論を言え」という問題を完璧にしました。

「AならばB」のAが仮定、Bが結論です。

「逆を言え」が苦手と言うことで、反復して慣れました。

これは、上の文の「AとBを入れ替える」だけです。

つまり、

「BならばA」

とします。

対偶はまだ習っていないとのことで、それであれば、今は「ただ文章を逆にすればいい」という理解で十分です。

そこで、「逆は必ずしも真ならず」という言い回しがあります。

たとえば、「人間(A)ならば動物(B)」の逆は、BとAを入れ替えて、「動物(B)ならば人間(A)」となります。これは事実に反するので、偽です。

一方、「私は私」をひっくり返しても、「私は私」です。

こういう同じ内容同士のみ、逆が成り立ちます。

逆が成り立つ幾何の例としては、たとえば次のような命題があります。

「△ABCがある。AB=ACならば∠ABC=∠ACB」

AB=ACは、△ABCが二等辺三角形だと言っています。

また∠ABC=∠ACBも、△ABCが二等辺三角形だと言っています。

つまりふたを開けてみると、実は同じことを言っています。その場合は、逆もまた成り立ちます。つまり、

「∠ABC=∠ACB(二等辺三角形)ならばAB=AC(二等辺三角形)」は真です。

このあたりでは結局何をしているのかと言うと、「ひっくり返して、違いがあるかどうか」を調べていることになります。お好み焼きを食べるみたいなイメージで、気楽に付き合ってください。

このあと、Yta君は、平行線、二等辺三角形、直角三角形に対する証明問題を複数解きました。同位角や錯角、底角を見つけるのがポイントでした。

 

Ywa君は先週「データの整理についての問題をください」と言っていたので、それを用意して解いてもらいました。

まず用語を整理しました。そして用語が持つ「それに注目すると何が分かるか」ということを見ました。

たとえば中央値が分かると、次のことが分かります。

「41人のクラスで、テストの結果が上位20位以内に入っているかどうか?」という問には、「中央値(21番目)の人よりも点数が高ければYes」だと答えられます。これは便利だと思います。

また、データの分布の偏りから、平均値と中央値の関係が分かります。

1)左右対称であれば、中央値=平均値。

2)左寄りであれば、中央値<平均値。

3)右寄りであれば、平均値<中央値。

たとえば平均所得の統計データは2)です。左側(低所得)の集団の方が大きいということは、その集団により近い中央値の方が一般市民の生活水準を示していることになります。(平均値は、少数の超高所得者が右側に引っ張った値)

相対度数について質問がありました。

「このダイエット方法で、10kgやせた人が10人いた!」という事実があったとします。それがどれぐらいすごいことかを客観的に判断するとき、「10人」ではなく、「何人のうちの10人か?」と、全体に対する割合で捉え直します。

つまり、20人の人が試してみて10人がそうだったならば、「おお、すごい!」となります。しかし、20万人が試してみての結果だったならば、「なんだ、大したことないんだな」となります。

10/20=0.5(50%)、10/200000=0.00005(0.005%)

これが相対度数です。度数(人数)→相対度数(%)です。

要するに、相対度数とは割合のことです。そして割合は、確率に化けます。ここが、あとで確率変数や期待値を習う時の架け橋になります。