『ことば』(1〜2年)  山の学校ゼミ『調査研究』『倫理』クラス便り(2016年11月)

「山びこ通信」2016年度秋学期号より下記の記事を転載致します。

『ことば』(1〜2年) 山の学校ゼミ 『調査研究』 『倫理』

担当 浅野 直樹

 できるだけ自然な形でことばに触れることを大事にしています。
 小学校に入学するとひらがな、カタカナ、漢字を習います。新しく習った文字を100回繰り返して書きなさいと指示することもできますが、それだと飽きてきます。そのかわりに俳句や文章をそれぞれ自分で考えて書いてもらうと、より自然な形で文字を書く練習になり、飽きにくくなります。そうするとこちらから何も言わなくても新しく習った漢字を使ってくれます。「習ってないけど漢字で書いていい?」と許可を求められることもしばしばです。
 『倫理』でも同じことが言えます。試験対策で重要人物と語句を暗記することも時には必要かもしれませんが、幸いこのクラスではそのようなことを考えなくてもよいので興味に応じて自然な形で先人の言葉に触れることを優先しています。今学期に取り上げた福沢諭吉や夏目漱石の議論は現代でもそのまま通じるところが多々あります。
 『調査研究』クラスでは学校で学んだことも生活の中で学んだことも総動員して自分のテーマについて考えます。これはあまりにも自然な形なのでまとめるのに苦労するほどです。他人に向けて発表する場があると自分の考えをまとめるいい機会になるとともに、いろいろなコメントが聞けたりもするのでありがたいです。実際、夏休みには発表会を開催して何人かの先生方に参加していただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。