福西です。
俳句の「字あまり」について、以下のことを説明しました。
・五七五は、字の枠ではなくて、音の枠であること。つまり「五拍、七拍、五拍」の枠であること。
・字あまりのリズム感は、たとえば音楽でいう3連符のよう。
上五に「オリンピック」とくる場合は、「オ・リ・ン・ピ・ッ・ク」と6音の長さで詠むのではなくて(枠から1音はみ出す感じではなくて)、5音の長さの枠の中に「オリンピック」を少しずつ詰めて入れる感じ。
(誤)
|〇 〇 〇 〇 〇|
|〇 〇 〇 〇 〇|〇
↓
(正)
|〇 〇 〇 〇 〇|
| 〇〇〇〇〇〇|←6音でも枠の長さは変わらない
それによって「急いでいる気持ち」が出せる。(ゆっくりとした詠嘆ではない)
例:旅に病んで夢は枯野をかけ廻(めぐ)る 芭蕉
・中七での字余りは、「中八」といって、句のリズムが破綻しやすいこと。めったに成功しないので避けたほうがよい。
なお、上記の参考文献は、『決定版1億人の俳句入門 』(長谷川櫂、講談社現代新書)です。
その後、「季語かるた」をしました。今回は生徒たちが書いてくれた季語を並べてしました。生活感覚に即したもの、奇をてらったもの、ファンタジーなもの、色々ありました。中には実際の季語として定着しているものもありました。裏をめくって、それぞれの印象の季節感を当てるのを楽しみました。
今回も、「まとめる」(要約)を授業の最初にしました。それについては稿を分けてお伝えします。