福西です。
この日は一日中、降ったりやんだりの時雨でした。生徒たちは「お天気雨」という言葉を使っていました。朝に大きな虹がかかっていました。それを生徒たちも見たそうです。「雨だから虹が見られる」とも言っていました。
この日は、次の二句を暗唱しました。
ほろほろと むかご落ちけり 秋の雨 一茶
初時雨 猿も小みのを ほしげ也 芭蕉
一句目は秋の雨、二句目は冬の雨です。「時の雨」と書いて「しぐれ」と言うんだよ、ということを話しました。
この日も、雨を見に部屋の外に出ました。
近くの坂道に、むかごを探しに行きました。10粒ほど見つけられました。
「生で噛んでも苦いけど食べられるんだよ」とY君が教えてくれました。
ごはんに入れて炊く「むかご飯」もまた、秋の季語です。
おとといが立冬でしたが、我々の季節感ではまだ秋のようです。生徒たちは「紅葉があっという間に赤くなってきた」「でもまだじゅうぶん赤くないから、秋なんだ」とも言っていました。
部屋に戻って来てから俳句を作りました。
Rちゃん
青空に 光(ひか)りが出て来る 広げたよ (雲と雲の間に光の帯が広がっている様子)
今日の雨は いつもとちがう かるい雨
秋になり 春雨からに 秋雨に (「からに」は、夏を飛ばして、の意味)
秋になり 虫の音ひびく 夜長かな
Y君
いまのじき むかごあんまり ないんだよ
もみじはね いっきにこうよう きれいだな
はぎのはは うえにあまつぶ のっている (水をはじいて粒が丸くなる不思議を見て)
きょうのあさ こさめふってる はれなのに
きょうのあさ こさめとはれで にじがでた
きょうのあさ こさめとはれで でかにじでた
残りの時間は、『一休さん』(じんぐうてるお、あかね書房)から「びょうぶのとら」を読みました。