各種の試験が一段落したこともあり、今回は中1の生徒と中3の生徒の2名の参加でした。目先のことから離れて長期的な展望に話が及びました。自由に話をするということでは明日3月10日(土)の13:00~15:30に第三園舎で「今、教育を考える」というテーマでアカデメイア・カフェを行います。参加無料・入退場自由でどなた様でも参加できますので、よろしければお越しください。
中1の生徒は前回の相談会の場でも頑張っていた歴史のテストを見せてくれました。本人も納得の出来でした。これは自信になると思います。他の教科もまずまずでしたが、不満の残る部分もあったのでしっかりと見直しをしました。自分から引き受けて試験に取り組むという姿勢が身についたのは大きな財産になります。
次にこの試験の成績なら調査書はどうなるだろうかという話になりました。そうすると中3の生徒が入試制度も含めて詳しく教えてくれました。京都府の公立高校だと中1の成績から調査書に含まれます。中3の生徒はもっと早くからしっかりやっておけばよかったと今になって感じたそうで、同じ過ちを繰り返さないようにと助言してくれました。実体験に基づくだけあって説得力があります。
さらに教科ごとの得意・不得意から文系・理系の話にもなりました。この時期からそこまで考えているのはすごいことです。旧教養部出身の私としては文系と理系をはっきり区別するのはどうかと言いたくなりますが(そして実際に言っていますが)、まずはそうした区別があるということを知るのは大切です。
話はまだまだ終わりません。生きる力ということでは何が役に立つかというテーマに移行しました。事の発端は「なぜ英語を勉強するのか」という問いです。とりあえずの答えとして「生活の中に英語がたくさんあるから役に立つ」と私は返事しました。そうしたら「法律とかのほうが役に立つのではないか」と言われました。確かに法律は生活の中で直接役立ちます。この話のついでに、弁護士の人は条文を丸暗記するというよりは、論理的に考えて実際のケースにいかに法律を適用するかということに苦心するということも伝えておきました。
これで火がついたのか、「給料(手取り)が少なくても保険があるほうがよいか、それとも給料(手取り)が多くて保険がないほうがよいか」、「ニートってどういう人?」、「アルバイトとパートはどう違うの?」などと立て続けに質問されました。幸い私はこのあたりの事情に通じているので順に答えると、「実際の額によるけれども一般に保険があるほうがお得」、「ニートはNot in Education, Employment or Trainingの略で、教育を受けておらず雇用されておらず職業訓練も受けていない人」、「アルバイトとパートは何となく使い分けているだけで、定義は同じ」です。
最後にもう一度中学生活に戻って、学校の成績は悪くても生きる力(≒本当の学力)がある人がいる、特に運動部で忙しい人は単に勉強していないだけだったり勉強のコツをつかんでいなかったりするだけだ、といった感想が聞かれました。おそらくその通りでしょう。そしてこの何でも勉強相談会では生きる力(≒本当の学力)を追求しつつ、勉強のコツなども伝えられたらと思っております。
実況中継をありがとうございました。まさに「何でも勉強相談会」らしいやりとりだったと思います。こういう「語らい」の場って大事ですね。