岸本です。
今日は、物語の設定をさらに細かく決め、いよいよ実際に書き始めてみました。
前回、物語の流れと登場人物の設定について決めましたが、今回はそれをさらに細緻化していきました。
例えば、子供さんが考えてくれた物語は音楽会がテーマですが、その最中に楽器がなくなってしまうという「事件」が起こります。
その「事件」が、誰によるもので、どのように、なぜ行われたのかを考えてもらい、最終的なまとめにどうつなげていくかを話し合いながら、細かな点を決めていったのです。
最終的には、前回の流れを生かしながら、その物語に厚みを持たせる「事件」を考えることができたと思います。
そのあと、私は実際に物語を書いてみようと提案しましたが、子供さんは「まだ納得がいかない」と物語の流れや設定を何度も見直していました。
生徒さんはさらに登場人物の設定を細かにしたり、ストーリーの細かな点を設定するなど、職人的なこだわりを見せていました。
その背景には、「書いている途中で物語が変わっていき、収拾がつかなくなってあきらめてしまう」のが嫌だという気持ちがあるようです。
確かに、自由気ままに書くのは楽ですが、完成しなければせっかくのアイディアがもったいないですもんね。
子供さんには、気のすむまで見直しをしてもらって、実際に物語を執筆する作業を始めました。
大人でも(少なくとも私は)悩んでしまう書き出しに、子供さんも頭を抱えていました。
「むかーし、むかし」というほど昔話でもありませんし、「ある日」というはじめ方も、続く文章にうまくつながりません。
私からは、「主人公の説明から始めてみよう」とアドヴァイスしました。
せっかく設定をたくさん考えたのですから、それを文章で紹介しながら、物語に入っていければと思ったからです。
子供さんも、最初は「大丈夫かな?」と不安げでしたが、書き始めると筆が乗ってきたようで、実際に書いていた時間は短いながらも、原稿用紙半分を埋めてくれました。
残念ながらそこで時間が来たので、物語のメイン、音楽会への導入は来週から書いていこうと思います。
本格的ですね。安易に筆を運ばない所が立派です。どのようなものが出来上がるか、本当に楽しみです。