『新約ギリシャ語初級』クラス便り(2016年6月)

「山びこ通信」2016年度春学期号より下記の記事を転載致します。

『新約ギリシャ語初級』

担当 堀川 宏

 この授業では引き続き『マタイによる福音書』を、ゆっくりとしたペースで読み進めています。必要に応じて基本文法を確認しながら、ギリシャ語原文の調子に注意して読んでゆくという方針も従来通りです。4月から授業時間が、土曜の10:40〜12:00に変更になりました。受講生との都合の兼ね合いでしばしば休みを挟みながらではありますが、引き続き同書を読んでゆく予定です。
 テキストは第9章に入っています(5月31日現在)。第5章から続いていた「山上の垂訓」が終わり、第8章ではレプラ患者の「浄化」(レプラすなわち癩(らい)病は汚れとみなされ、その治癒が「浄化」という言葉で表現されています)を始めとする、イエスの奇跡についての叙述がありました。第9章では同様の奇跡を中心とするエピソードが語られ、第10章では「十二使徒」が選ばれて、イエスとその弟子たちによる伝道の旅は続いてゆきます。「新しい酒は新しい革袋に」など馴染みのある言葉も(引き続き)多く出てくるので、楽しみながら進んでゆこうと思っています。