「山びこ通信」2016年度春学期号より下記の記事を転載致します。
『かず』(5~6年) 『高校数学』 (1~2年/3年)
担当 浅野直樹
少人数クラスだという特性を最大限活かして、その場で臨機応変にやり取りしながら、1つ1つの事柄を丁寧に取り扱っています。
かずクラスではイラストロジックをやってもらおうとしたら、受講生がこれと似た別のパズルと勘違いしたようで、ルールの把握に苦労しました。イラストロジックに似たパズルというものに心当たりがなかったので、どのようなパズルなのかを受講生にしつこいほど聞きました。家に帰ってから聞いたルールをもとに「同じ数字 つなげる 絵 パズル」といったようにインターネットで検索して、「リンク絵」にたどり着きました。私もルールを一から学びながら解いてみると、だんだんコツがわかってきて、楽しくなってきました。その次の回以降の授業でリンク絵を導入したことは言うまでもありません。
高校1〜2年クラスでは、同じ事柄に多様な観点から光を当てています。図形と方程式の分野では図形からアプローチしても方程式からアプローチしても正しい答えを出すことができることがありますし、図形的なアプローチが複数考えられる問題もあります。2次関数とx軸との共有点の個数を考える際には、判別式(D)を用いるのが一般的ですが、そこをあえて解の公式を使ってルートの中身がマイナスになると困るということを実感してもらいました。このように遠回りでも原理的に考えたほうが理解は深まるのですが、高校では大人数クラスで時間も限られているので、頭から判別式を導入するのでしょう。受講生も同様の感想を漏らしていました。
高校3年クラスでは自分なりのパターンを見出すことに注力しています。2次関数の平方完成でx2の係数が1ではない場合には、まずその係数でくくって、中括弧({})を使うという方針を立てています。式の中に絶対値がある場合は、慌てず騒がず絶対値の中身が0以上か0より小さいかで場合分けすれば安心です。損益計算では原価→定価→売価という順序で利益を乗せたり割引をしたりして価格を設定するので、売価がわかっていて原価を求めるときのように矢印をさかのぼる場合は、求めたいものをxとおいて矢印の向きに考えればよいというパターンを開拓しました。