福西です。
以下は(有限な時間での)勉強の仕方について書いています。相談者のSちゃん以外にも意味があることなので、参考にしていただけると幸いです。
Sちゃんの学校では、数学が二種類あります。そして、それぞれに問題集があって、それを全問解いて(かつ詳細を付した解き方で*)、ノート提出することが求められています。ただし試験前になると、Sちゃんはノート提出の義務と試験勉強との間で板挟みになるようでした。
*それ自体はいいことなのですが、類題に対しても「同様に」という省略した書き方ができないらしく、連立方程式のところなど、とにかく大変そうでした。
客観的に見て、Sちゃんの学習時間は多いです。そのSちゃんでも、問題集を1問ずつ解くので精いっぱいの様子でした。そのような課題をこなすだけでも実はすごいことなのですが、一方では自力で解けるものとそうでないものに対し、メリハリをつけるところまで、今一つ手が回っていないようでした。それが結果に反映しにくいのだろうと私は分析しました。
もちろんノートは最後には提出する必要がありますが、試験期間をまたいで提出日に猶予があるうちは、1)試験対策、2)ノート提出の方針でするほうがベターだと考えます。
そこで(試験期間中の)勉強の方針を確認しました。
1)教科書の例題
2)問題集のlebel A
3)問題集のlebel B
このうち、1)と2)を「重ねて解く」ことを勧めました。塗り方は、以下の通りです。
・1回目で解説を見なくても解けた問題→「了」のチェック。
・1回目で解けなかったが、解説を見て解けた問題→「未」のチェック。
・2回目以降、解説を見なくても解けるようになるまで「未」のチェックをつけ続ける。(そのチェック数をモティベーションにする)。
・2回目以降、解説を見なくても解けた問題→「了」のチェック。
こうやっていくと、だんだん解くべき問題の数が減っていくので(100の次は50、50の次は20)、最後のほうはむしろ楽になりながら、「わかる」と「わからない」との振り分けができます。
自分にとって苦手な問題は、lebel A問題でも、3つぐらいチェックがついていてしかるべきです。
(ノート提出のことは、今ここでは考えないことにしています)
この振り分けの時点で、解説を見ても解けなかった問題と合わせて、授業や先生に質問すると、より学習効果が上がるでしょう。
そのあとで、なお余力があればもって問題集のlebel Bに進むのがいいでしょう。
B問題は、一問だけで30分以上かかります。私も見せてもらって一緒に解いていますが、私でも「うーん」とうなりながらでないと、どれも解けない問題ばかりでした。もしこれをマスターするならば、上で試したチェックが5回ほどあってしかるべきです。
ただし他の科目も同様に時間をかけてするのであれば、一つの科目になかなかそんな時間は取れないと思います。
そこで、応用問題を含めたすべての問題を1回ずつしている時間を、あえて上のように再編成することを勧めました。
問題集の問題番号は、できるだけ自分のチェックで汚すのに如くはありません。その「汚し方」という話でした。
時間は有限なので、最後は優先順位の話になりましたが、Sちゃんの努力が以前よりも結果に出やすくなればと思います。