福西です。3年生のY君は修学旅行のためお休みです。2年生のY君とSちゃんは、学校の定期試験に向けて、先週から引き続きの勉強をしていました。
Y君は、資料の整理、有効数字、等式の変形の練習をしました。
資料の整理では、メディアン(中央値)の出し方を特に練習しました。総数40人の資料では、真ん中の人は20.5人目になります。その場合、20人目と21人目の(属する階級の代表)値の平均を出すという点に注意がいります。もし20人目と21人目がたまたま同じ階級に属していれば、考えなくてよい分ラッキーです。
他にも、モード(最頻値)、相対度数といった言葉の定義を、Y君は一つ一つ押さえながら計算していました。
有効数字は、10のべき乗で近似する表し方です。
10のべき乗では、肩の数字が0の数であることを確認しました。104=10000、106=1000000です。またこれの逆の操作も練習しました。
「3140000を有効数字2けたで表せ」という問いでは、答は3.1×106となりますが、最初Y君は0の数を数えて3.1×104としていました。そこでこの場合は、「3より後ろの桁数」と言い直す必要がありました。
また「有効」という言葉自体は、×106の「前に書く数」の方に注目します。有効数字3桁では3.14×106、4桁では3.140×106、5桁では3.1400×106なります。後ろにつける106という表現は変化しません。ここも少し混乱が見られたので一緒に見直しました。3.14と3.1400とでは信用できる度合いが違うという点については、すぐに理解を示してくれました。
等式の変形は、「V=πr2hをhについて表せ」というような式変換です。
1)まずhの含まれる式だけを左(片側)に持ってきます。
$$
\pi r^2 h=V
$$
2)hにくっついている数を全部「=」の向こうにやる。
つまり、「=の橋」を渡る時、
「上は下に、下は上に」
(かけ算は割り算に、割り算はかけ算に)
します。
πr2は分数的に「上」にあるので、「=」を渡った時には、「下」に行きます。
$$
h=\frac{V}{\pi r^2}
$$
これで、一丁上がりです。
このあたりはスポーツ感覚でするといいように思います。
ただし、次の問題では、上の2)の操作が変わって来るので、注意が必要でした。
「2(x+y+z)/3=Sをxについて表せ」
$$
\frac{2(x+y+z)}{3} = S \\
x+y+z = \frac{3S}{2}
$$
(2は下に、3は上に)
次が問題です。ここで、
$$
x=\frac{3S}{2yz}
$$
としてはいけません。
これは、足し算とかけ算で混乱が生じてしまったことによるミスです。
yとzは単純に移項します。
つまり、「=の橋」を渡る時は、
「+は-に、-は+に」
(足し算は引き算に、引き算は足し算に)
します。
$$
x=\frac{3S}{2}-y-z
$$
で一丁上がりです。
上のように、かけ算と足し算の場合での混乱が見られたので、ここを練習しました。この練習が今回一番経験値が増えたようでした。Y君は「なるほど、そうだったのか」と言っていました。
ここは得点源になるところなので、ぜひ磨いてほしいと思います。