浅野です。
ちょうど学校では中間テストの時期ですね。ということで今回はその対策をした人が多かったです。
Aさんは4月から学校で進んだ範囲の問題集に取り組みました。黙々と書いていた姿が印象的です。”take part in~”「~に参加する」の’part’って何ですか?という質問は、こういう仕事を何年もしていて初めて聞いたのでびっくりしました。直訳すると「~において役割を占める」といった意味でしょうから、この’part’は「役割」と考えられるでしょう。どこまで伝わったかはわかりませんが、そのような話をしました。
Bさんはまず学校でした長文でわからない箇所を次々と質問してくれました。このように事前に質問を用意しておいてくれると非常に密度が濃くなります。その後は使役動詞や知覚動詞についての文法プリントをしながら、わからないことはその都度聞くようにしてくれました。
Cさんは試験とは関係なく、中学英語の総復習をしました。今回は時制についてです。日本語訳はよくできていたので、少しいじわるをして、現在完了の文について、その訳なら過去形とどう違うの?と聞きました。これは非常に難しい質問ですね。予想通り困ったようすだったので、現在完了は現在とつながりがあると説明しました。”I haven’t cleaned my room.”なら今も私の部屋はきれいではないわけです。こうしたことから日本語と英語の発想の違いにまで敏感になってもらえたらうれしいです。
Dさんはその翌日の試験に5文型の範囲が含まれるようでした。それぞれの文型について基本例文を暗記するようにと言われていたようなので、まずは暗記に努めました。これは悪くない方法でしょう。そしてただ覚えるだけでは飽きるので、同じ文型の範囲の文法問題に挑戦してもらいました。覚えた知識を試すいい機会になったようです。
色々な質問をきっかけとして授業が末広がりに発展していく様子が手に取るようにうかがえます。質問が出やすい雰囲気はなによりのことと思います。直訳しようとしたときにこれは何だろう?と疑問をもつ生徒は分析力が鋭いです。辞書を引く力も、もとをただせばこの分析力に行き着くように思います。He runs a small restaurant. など、直訳すると?と感じるところから、辞書にすっと手が伸びるものです。あと、現在完了と過去の違いも、はたしてどれだけの大学生が理解できているのか?こういうところを丁寧に説明すると、生徒の信頼を得ることができるのみならず、なにより英語表現の多様性、奥深さを感じてもらうよい機会を共有できることになります。浅野先生もなさったかもしれませんが、冠詞の a だけでも結構話は尽きませんね。He is a Newton. とはいったなになのか?とか。話のレベルは落ちますが、以前京都産業大学で、( ) SOS の空欄に a が入るか an が入るかをとう問題が出ました。このネタは(簡単すぎると馬鹿にされないかドキドキしながら)結構大学の授業でも話したネタなのですが、答えが an だと告げ、その理由を説明するとみな顔を上げてよく聞いてくれたものです(大学は京都工芸繊維大学)。ですから、中学の英文法は奥が深いと私は思うのです。