浅野です。
春期講習の英語は今回でひとまず完結です。中1で習う範囲の復習はできたと感じております。
どのバスが病院へ行きますか。
実はこれが中1で習う英語の中で最も難しいと私は思います。かなり英語ができる方でも一瞬戸惑うはずです。Kさんは悩みながらも次のように書いていました。
Which bus do you go to a hospital?*
“a hospital”よりも”the hospital”のほうが自然ですが、ここではそこまで問わないことにしましょう。この英文が何だか変なような気がしますが、どこがおかしいのでしょうか。それを考えるために別の文を取り上げましょう。
He has a pen.の”a pen”を問う疑問文を作りなさい。
これは”What does he have?”ですね。
He has a pen.の”He”を問う疑問文を作りなさい。
これはどうでしょうか。日本語にするなら「誰がペンを持っていますか。」です。不自然な状況なのは目をつぶってください。これは”Who has a pen?”となります。そう、疑問詞が主語のときは一般動詞の文であっても”do”や”does”は用いないのですね。
となると最初の文を英語にするとこうなります。
Which bus goes to the hospital?”
Oさんは英語のルールを前回よりもさらに整理することができたようです。
Yes-No疑問文であろうと疑問詞を用いる疑問文であろうと、be動詞の文なのか一般動詞の文なのかを常に意識することが大切です。
彼女は先生ですか。
を英語にすると”Does she a teacher?*”ではなく”Is she a teacher?”です。この説明を聞いたOさんは他のところでも同じような間違いをしていたことにすぐ気づいてくれました。
また、次の日本語を英語にすることに苦労しました。
気をつけて!
得てしてシンプルなものほど難しいです。「気をつける」と和英辞典を引いても項目が見つからなかったのです。そういうときは日本語で言い換えを探します。Oさんは「やめておきなさい」が近いのではないかと言ってくれました。それで「やめる」の項目を引くと”stop”と出てきました。”Stop!”でも正しい英文です。模範解答としては「注意深くなりなさい」と言い換えて”Be careful!”です。どちらにせよ動詞の原型で始まる命令文だということが大切です。ここでも一般動詞とbe動詞の区別が問われます。
他には自動詞と他動詞の違いにも直面しました。
私は音楽を聴きました。
これをOさんは”I listened music.*”としていたので、和英辞典で引いた「聞く(listen)」の項目をよく見るように促しました。辞書を引くときは特に例文をよく見るのが一つのコツです。そうしたら”I listened to music.”が正しいのだと気づいてくれました。
このように自分で学習を進める際のコツなども伝えられたらと思います。
先生が示唆して下さったように、間違うことは、何かを学ぶ鍵になります。二人とも飲み込みが早いので、ぜひこの調子で新学期まで一年生のさらなる復習を進めてもらえたらと思います。「できる」と「わかる」は違いますし、「できる」と思い込んでいるだけでもいけません。問題を解くというのは、「じつはわかっていなかった」ということの確認です。そして、その確認で終わっているだけだと「成長」はないので、時間をおいてもう一度チャレンジしてみることが必要になります。つまり、「復習」です。復習は、自信を身につける王道です。『論語』の冒頭でも、「復習することは楽しいことだ」という趣旨の言葉がありますね(^^)