この春学期、中学一年生の英語を担当する岸本です。
このクラスは以前から担当していますが、毎度この時期の英語の大切さを痛感しており、生徒さんの力になれるクラスにしていこうと考えていますので、よろしくお願いします。
さて初回となる今回は、自己紹介とこのクラスの目的の確認、そして軽くアルファベットや英単語について、勉強していきました。
そこで私が自己紹介すると共に、生徒さんについて、私から聞いていく形で自己紹介を行いました。
2人とも英語については、当然のごとく触れてはいたようですが、苦手に思っている子もいれば、もっと会話が勉強したいという子もいました。
できるだけ要望を取り入れたクラスに出来るよう、頑張っていこうと思います。
さて、このクラスの春学期の目的として、私から3つ提案しました。
一つは、「アルファベットを完璧に覚える」ことです。
アルファベットは基礎中の基礎、日本語で言えばひらがな、カタカナにあたります。
これをおろそかにしては、英語を学ぶことはできないでしょう。
二つ目は「英文の書き方、辞書の引き方を身につける」ことです。
英文の書き方も、基礎中の基礎で、日本語で言うと句読点や、段落ごとに文頭を一時下げるといったことに該当します。
これは当たり前のように思えますが、言語を文として、文章として意識しておくことで、以外に英語が理解しやすくなります。
そして自学の友となる辞書の扱いを早いうちに覚えることの利点については、多言を要しないでしょう。
ただ、自分のレベルに合った辞書を使うことが大事です。
最初のうちは、収録語彙が少なくとも、意味が探しやすく、分かりやすいものを使うべきです。
最後は、具体的な文法事項になりますが「be動詞の否定文と疑問文をマスターする」ことです。
これについては、現段階で詳しく説明はしませんが、英文法の基本の一つですので、春学期のうちにしっかりと覚えて欲しいと思っています。
以上3つの目的を、3人で読み合わせて確認しました。
しかし、それ以上に英語を通じて「ことば」について、考え直してもらえれば、良いと思っています。
その後、早速第一の目標であるアルファベットを実際に書いてもらいました。
特に条件を指定せずに、「知っているアルファベット」を書くように言うと、二人とも大文字・小文字の全てを、順番どおり書いてくれました。
一応ちゃんと覚えているようでしたが、それでも各々悩んだところがあり、完璧とはいえません。
特に”b”と”d”、”p”と”q”などは混同しやすいです。
これがスムーズに書けるようにするのが、当面の目標でしょう。
最後にCDで、一つ一つ発音を確認して、アルファベットは区切りをつけました。
その後は、生徒さんが知っている英語について、一つずつ挙げてもらいました。
出来るだけ多く挙げて欲しかったので、アルファべットのつづりがわからなくても、カタカナを使ってよいことにしました。
“dog”や”cat”、”pen”といった定番から、”curry”や”computer”など身近な英語も出てきました。
他にも、”Major League”や”Giants”など、個性的なのも挙がり、最終的にはホワイトボードが一杯になるほどでした。
残りの時間は、来週のことについて簡単に話し合って、今回は終わりと思案した。
来週は、アルファベットの復習を行うと共に、英語でのあいさつの表現を学んでいこうと思っています。
また、単語の確認についても、少しずつ進めていく予定です。
春学期は、文法的なことはあまり進められないと思いますが、その更に基礎となる重要な部分を扱うため、ゆっくり着実に進めたらと考えています。
それでは、この春学期、よろしくお願いします。
丁寧なエントリーをありがとうございました。
英語の学び方というテーマについては、喧々諤々さまざまな意見があります。どこに目標を置くのであれ、私は苦手意識を持つ人が多すぎるのが日本の現状だと思います。これは試験偏重の結果だと思います。試験は加点でなく減点する方式です。もちろん、減点方式で学ぶメリットはいくらでもあります。このクラスでも、アルファベットを完璧に書く、と目標をかかげておられます。間違いが1つもないところまでやる、ということです。このような初期の段階の(先生の言葉をかりると)「基本中の基本」については、減点方式が有効です。
問題は、その段階をクリアした先にあります。たとえば、単語や熟語について、減点方式で臨んだらどうなるか?コップで海の水をすくう気分になります。ある段階から先は、かならず加点方式に切り替える必要があります。これは日本語の習得についても同じです。ちなみに加点方式とは、「点数のつけようがない」方式のことです。世の中で実際必要とされる英語の力は、「点数のつけようのない」ものであり、私の主張は、試験のためだけの勉強ではなく、生きた勉強をせよ、ということでもあります。
これはこのクラスについて述べたコメントではなく、先生の「基礎の基礎」という言葉に共感を覚えた上でのコメントということです。学校での学習は、この基礎の基礎を徹底することで終始してもおつりがきます。京大の入試をかつて採点した経験から見ても、基礎の基礎ができていると感じられる受験生は100人中10人もいません。それでも大学には入れます。しかし、その先困ります。
岸本先生はほんとうに基礎の基礎をていねいに教えてくださいます。大人の目から見ると、じれったいと思えるかもしれません。しかし、急いては事をし損ずるのです。そして、し損じて英語と聞くと耳をふさぐ大人の山ができあがっているのです。