浅野です。
2章の終わりから3章のはじめへと進みました。
前回に提示した刺激→思考→行動という図式をベースにしつつ、思考主体と思考対象といった二面性に焦点が当てられました。カントの議論が明らかに踏まえられています。ロッツェが名指しで取り上げられますが、彼はカントを受け継いだ人のようです。
あくまでも普遍的に考えるのであればカントのように認識主体と対象(物自体)とをはっきり分けることにもなりましょうが、具体的な場面での経験に限定すればその必要がないというのがデューイの主張です。
デューイの著作は読みにくく感じますが、こうした背景事情を考慮すると少しは理解しやすくなります。