福西です。
つるかめ算の発展に、こういう問題があります。
3x+5y+7z=101 となる整数の組(x,y,z)を求めよ。
これは一般に「合同式」という知識を使って解くところなのですが、そんなことを知るはずもないT君に、
南の空のある区画に101の星がかがやいています。昔の人が、それぞれ3個、5個、7個ずつ星をつないで星座を作ろうと考えました。星3個の星座をA、5個をB、7個をCとします。A、B、C、何個ずつできるでしょう。
という文章題にして出してみました。すると…
5分ぐらいで「できた!」というので、びっくりして見に行きました。T君の方法は、以下のようなものでした。
3+5+7=15
101÷15=8…11
つまりこの段階で、3と5と7をそれぞれ8個ずつとっておき、残った11を3と5と7で分けようというのでした。
11なら、3×2+5と、視察によりすぐ求まります。したがって、
3 5 7
8個 8個 8個
↓+2 ↓+1 ↓
10個 9個 8個 が答。
T君の頭の中で
「101を3と5と7で分ける」→「11を3と5と7で分ける」
という見事な問題の変換が行われているのかと思うと、すごいなあ! の一言でした。
「合同式」を知らなくても、自力で解き方を編み出せるところに力を感じました。3x+5y+7z=101に対するT君のこの方法では、互いに偏りの小さいx,y,z(中心的な解)が求められることになります。