0523 英語講読C(John Dewey, Essays in Experimental Logic)

浅野です。

 

序章の続きです。デューイの自説が哲学史のどこに位置づけられるかがわかります。

 

一言で言うと、観念論(idealism)と実在論(realism)の中間に位置する道具主義(instrumentalism)です。病気を例に取ると、人が認識する以前にも病気が存在するという点で実在論的(人が認識の対象とするまで病気が存在しないとする観念論には反対)ですが、病気を治そうとデータを集めて仮説をつくったりする段階で人が概念を形成したりすることの有用性を認めるという点で観念論的だということです。序章の3節まではデューイの初期の論が記述され、4節では後の時代からの検討が加えられますが、大筋に変更はありません。