浅野です。
江戸中期の思想が思いの外現代によく当てはまりました。
まずは荻生徂徠の『政談』です。都会(江戸近郊)にいると軟弱になる、お金さえあればどのようなことをしてもよいと世間ではされている、身分がおよそ定まって人々が立身をしようとするよりは現状を維持しようとするといった記述は、今の時代の議論としてそのまま通用します。平和な期間がしばらく続いた後の時代という共通点のせいでしょうか。
本居宣長の『玉勝間』はけっこうな年になっても芸術、それも源氏物語(今でいう少女漫画のような位置づけでしょうか)が大好きで、商売は向いておらずやめたけれども、痛快なエッセイを書く人の作品といった趣です。現代ならブログで発表されたのではないかと思われます。