浅野です。
いよいよ最終章に突入しました。
ケントンさんとの再開の場面です。
For instance, I learnt that her marriage was not in quite as parlous a state as might have been supposed from her letter; that although she had indeed left her home for a period of four or five days – during which time the letter I had received had been composed – she had returned home and Mr Benn had been very pleased to have her back. ‘It’s just as well one of us is sensible about these things,’ she said with a smile.
例えば、彼女の結婚が、全くもって手紙から想像されたかもしれないほどには危機的な状況ではなかったとわかった。つまり、確かに彼女は4,5日間ほど家出をしていて、そのときに私が受け取った手紙は書かれたのだが、彼女は家に戻ってベン氏は彼女が戻ってきて大いに喜んだのであった。「私たち夫婦のうちの片方にこうした事柄についての分別があるということはちょうどよいことね」と彼女は笑顔で言った。
どうも主人公が想像していた様子とは違っているようです。
ダーリントン卿が戦後に名誉毀損訴訟を提起したが敗訴して廃人同然になっていたということも読者に明かされます。
それからケントンさんが夫を愛しているのかということまで踏み込んではなされます。最初は不幸だったけれども気づいたら夫を愛するようになっていたというのが答えです。
それを受けて、主人公は、自分が持っているもので満足すべきだと自分に言い聞かせるように言います。
いよいよ次回で最後まで読み切ります。