かず1~2年A(0217)

福西です。

最近、「ブロック分け」のパズルが、1年生、2年生ともに気に入ってくれているようです。

ただ今回は、パズルのプリントは控えめにしておきました。

その代わり、次のような問題を考えました。

1)カレンダーの日付の中で、一番多く使われている数字は、「0~9」のうちの何か?

2)2015年のカレンダーの中で、1)で考えた数の個数はいくつあるか?

ただし、10以上の数については、数を分解して数えること。たとえば、13は「1」と「3」を1つずつと数えること。

ルールは単純です。ただひたすら数えていくだけです。

そこでは、「まちがいさがし」をしている時のように、普段のねばり強さが試されます。

また一方では、「どうやったら楽に数えられるか?」というところで、普段とは違う考え方をする必要があります。

後者が目的ですが、そこまでこぎつけて「やった!」と言えるようになるには、前者も大切です。

以下は授業で考えたことのまとめです。

1)の設問では、生徒たちが予想してくれた通り、「1」か「2」か「3」が候補でした。たとえば、「1」なら、10~19日というように、十の位に使われる場合があるからです。

しかし、「3」はそれほど多くありません。十の位で使われるケースは、30日と31日しかないからです。

結局、「1」か「2」で篩にかけることになります。

そこで、1月のカレンダーに限定して、それを具体的に調べました。

「同点」という答が最初しばしば見られましたが、何度も数え直した結果、「1」の方が多いことが分かりました。

「1」は14個。

「2」は13個でした。

では、なぜ「1」の方が多いのでしょうか? 言いかえると、この1個分の違いは、何によるものでしょうか?

「31日があるから」

ということに、最初に気づいたのは、Rちゃんでした。(ほぼ時を同じくして、M君も気づきました)

 

ここまでが分かれば、2)の設問でも、とりあえず「1」だけを相手にすればいいことが分かります。

 

さて、2)の設問では、みんなの様子を見ていると、案の定、「1」の個数を12か月分全部について、ひたすら数え始めていました。

「ひたすら数える」という方法には、当然、数え間違い(数えすぎと数え忘れ)も出てきます。

やはり全員の答はバラバラで、どれが本当か?(あるいはこの中に正解が含まれているのかどうか?)ということについて、確信を持てる人はいませんでした。数えるたびに数が変わっていったりもしました。

それでも、各月の「1」の個数を見ていると、

「13個と14個」

がよく現れる

という事実が見えてきました。

つまり、数えることは無駄ではありませんでした。

パターンが見えてきたからです。

パターンさえ見えれば、数え間違いは、修正可能な範囲に収まってきます。

「ここは12個じゃなくて、もしかして13個じゃないか?」

と次に間違いさがしができるようになるからです。

さて、

1か月の日数は、

30日

31日

28日

の3通りです。

これが最大のヒントです。

そのあとは、「自分で気づく」ことが大事です。

それは、そうそう簡単なことではありません。

けれども、分かれば、きっと素晴らしいことに違いありません。

 

ところで、1年生のM君は、「28日ある月と、30日ある月は、どちらも「1」の数が同じ」ことに気づきました。そして、その理由もしっかり述べてくれました。

「だって、28日の後は、29、30と、1が出てこない。ということは、30日ある月で考えてるのと同じ」

と。

こういう「なぜか?」という思考が、実際、とても大事なのです。

 

「1の個数」という視点で見ると、28日の月も、30日の月も「同じ」とみなせる。

…ということは、さて、どういうことなのでしょうか?

 

ここから先は、「本当に答を知りたい人」だけ、がんばってください。

これまでの結果を整理して、「何が、何回、繰り返しているか?」という、「詰め」の部分を考えてみてください。

ちなみに授業中では、2年生のE君が出した「165」という数が一番惜しかったです。

 

追伸

帰り際に、RちゃんとM君がとうとう答を見つけました。おめでとう!