福西です。今日は論理パズルの日です。
ギリシアの英雄たちが槍投げをして順位を競いました。アイアスとオデュッセウスは1位~3位のいずれかで、同点ではありません。さて次の発言から、二人は何位だったと分かるでしょうか? ただし、もし自分より上位の者についての発言ならばそれは虚偽で、それ以外ならば真実です。
アイアス: オデュッセウスは2位だった。
オデュッセウス: アイアスは2位ではなかった。分かった人は、同点ありの場合も考えて見ましょう。
<ア>が1位の場合
<ア>は「<オ>は2位だった」といっているのは真実なので、<オ>は2位になる。
<オ>は「<ア>は2位ではなかった」と真実をいっているけど、でも<オ>は2位、<ア>は1位で、<オ>はうそをつく(はずだ)からむじゅん。
<ア>が2位の場合…<オ>が1位のとき
<ア>は「<オ>は2位だった」と言っているけど、うそなので<オ>が1位になるのでOK。
<オ>は「<ア>は2位ではなかった」といっているので(<オ>が今1位なので)<ア>は3位になる。だからむじゅん。
*Ku君は<オ>が3位の時を忘れているので書き加えます。
<ア>が2位で<オ>が3位のとき、<ア>は正直で、<オ>はうそつきになる。<ア>の発言は正しいので<オ>は2位。それなので<オ>が3位であることと矛盾する。
<ア>が3位の場合
<ア>がいっていることはうそなので、<オ>は(2位以外で)1位になる!
なので<オ>のいっていることは真実なので<ア>が3位になり、だれかさんが2位で、<オ>が1位になる。
*Ku君は、<ア>の順位で3通りに場合分けして考えてくれました。<ア>と<オ>の相対順位が変わると、うそつきと正直の役割も逆転するので、混乱しやすい問題ですが、Ku君はその点に気付いて十分注意を払ってくれていました。
Ta君の解答
X O X X X X
<ア>1 3 1 2 2 3(位)
<オ>3 1 2 1 3 2(位)
まず、それぞれのパターンを洗い出します。
<ア>が1位、<オ>が3位、その反対(<ア>が1位で<オ>が3位)
<ア>が1位、<オ>が2位、その反対(<ア>が2位で<オ>が1位)
<ア>が2位、<オ>が3位、その反対(<ア>が3位で<オ>が2位)
というパターンがあります。
<ア>…1位 <オ>が2位だった。
<オ>…3位 <ア>が2位以外
X
なぜかというと、<オ>が2位以外と言うのが真実となってしまうからです。
<ア>…3位
<オ>…1位 上記と同じ
O
なぜかというと、<ア>の発言がうそで、<オ>の発言が真実となって、問題と言う名のジグソーパズルにきっちり食いこむからです。
<ア>…1位
<オ>…2位 セリフは一緒。
X
なぜかというと、<オ>の発言が真実となってしまうからです。
<ア>…2位
<オ>…1位 同じことしか言えんのか(セリフが一緒という意味^^)
X
なぜかというと、<オ>がうそを言うことになるので。
*ここでTa君は時間切れでしたが、6パターンで場合分けをして調べてくれました。あと2位・3位の2通り(×の場合)を書けば完成します。「問題と言う名のジグソーパズルにきっちり食む」という表現が面白いです。
Ke君の解答
1)同点なしの場合
①<ア>がもし1位だったら、<オ>は2位。だけど<オ>はウソを言わないといけないのに本当のことを言っているので、<ア>は1位ではない。
②もし<ア>が2位だったら、本当なので<オ>も2位。しかし同点はないので、<ア>は2位ではない。
③もし<ア>が3位だったら、ウソをつくので<オ>は1位。<オ>は本当のことを言うので<ア>は3位。これはできる。
④つまり<ア>が3位。<オ>が1位です。
2)同点ありの場合
①もし同点がありだったら、2位・2位だけど(この場合は)<オ>の言葉はウソなので、2位・2位の同点じゃない。
②もし1位・1位だったら、<ア>の言葉がウソなので、1位・1位の同点じゃない。
③もし3位・3位の同点だったら<ア>は本当を言わないといけないのにうそをついているので、3位・3位の同点ではない。
A.つまり同点ありでも、<ア>は3位。<オ>は1位なのです。
*Ke君は同点がありの場合も調べてくれました。
3人とも正解にたどりついています。大分と論理的に考えて書く経験が蓄積してきたように思い、うれしいです。この力は、将来本当に武器になるので、徐々に磨いていってください。
>論理的に考えて書く経験が蓄積してきたように思い
同感です。数学にとどまらず、どの教科を学ぶ上でも「武器」になりますね。どんどん磨きをかけていってください。