高木です。
今日もドリルと工作に取り組みました。
ドリルでは、R君が図形の問題にさしかかっていました。複雑な形のシルエットが、三角形でどのように分割できるか、というタングラムのような問題です。そのシルエットは周囲の罫線に沿って描かれていて、分割に用いる三角形の形は与えられているので、あとはそのシルエットの中に見えない線を発見できるかどうかにかかっています。R君が最初に描いてくれたときは、罫線を無視していたり、与件の三角形になっていなかったりと、問題の主旨がよく理解できていないようでした。しかし、罫線に沿って描けば良いこと、三角形の形は問題文に描かれているものを使えば良いことを、図で示しながら説明すると、「こう?」と私の顔を見ながら、きれいに線を引いてくれました。R君は、ひとつひとつ着実に、分からない問題の穴を埋めていってくれています。
またJさんは、文章題を含むドリルを頑張って先週仕上げてくれて、今日は計算ドリルに取り組んでいます。式だけが書かれた計算問題なので、1ページに14問前後もありますが、Jさんは計算が得意とみえて、次々と進んでくれます。
Hさんも、家で文章題のドリルを仕上げて持ってきてくれたので、今日は計算ドリルをお渡ししました。「10ページまで進みたい」と言って、頑張って取り組んでくれていました。時間ぎりぎりまで粘って、9ページも仕上げてくれました。Hさんのように、自分なりの目標をそのつど立てていくことは、「かず」にかぎらず大切なことだと思いました。
工作の時間では、今週もK君が家で作ってきたハシゴ車を見せてくれました。本体部分はこれまで作ってきた七面体と同様なのですが、パトライトやハシゴの部分は細かい計測も必要です。K君の自主的な取り組みには、毎回本当に嬉しく思っています。今日のクラスではまた方眼紙に新しい線を描いてくれていました。
また、今週も休み時間返上で消防車を作り続けていたYu君は、工作の時間でそれを完成させることができました。とても立派な、赤色の消防車でした。
ただ、Yo君とR君は、最初は嬉々として方眼紙に線を描いていたものの、途中で間違いに気づき、俄然やる気をなくしていました。Yo君は四角形を描く場所を大幅に間違え、R君は3.3cmとするところを4.3cmとしてしまっていました。しかしYo君はもう一度これまで描いてきた大部分を消して、ほとんど一から線を描き始めてくれていました。彼の根性と情熱は立派なものだと思いました。R君はクラスの残り時間が少なくなっていたこともあってか、「今日はもうやめとく」と言っていました。とても惜しいですが、こうした経験があるからこそ、次からは丁寧に測ろう、と肝に銘じることができるのだとも思いました。
個々の取り組みについてかくも詳細に観察され、記録してくださっていることに感謝いたします。子どもたちにとって、小さな成功体験の積み重ねは、きっと長い目でみたときに大きな心の財産になっていることと思います。