先週紹介した「一年の計は春にあり」を暗唱しました。
できた人は、次の文章も暗唱してもらいました。
年年歳歳 花 あいにたり
歳歳年年 人 同じからず(──劉廷芝「代悲白頭翁」より)
あとの時間で、百人一首(34枚のミニ源平戦)をしました。くじの結果、R君とR君(仮にAチーム)、M君とT君(仮にBチーム)に分かれました。
T君が敵陣に切り込む勢いを持っていて、最初はBチームが押しまくって、6~7枚差の優勢でした。けれども最後の方でまた詰まってきて、残り枚数が12対7→10対6→7対4→5対3と、徐々に接戦になりました。(残り枚数が少ない方が優勢)。
後半になるにつれ、札が減ってくると、「これ何て読まれたら取れるの?」と各自積極的にたずねていました。そうやって馴染みを作ってくれることはうれしいことです。
枚数が少なくなるにつれ、上の句が何でとれるかを全員がだいぶインプットしている状態になってきたので、そのあたりから空札を混ぜはじめました。
Rtaro君は、蝉丸の歌をずっとマーク。「これ(上の句)何やったっけ!?」と、何度も確認していました。お家で覚えた得意札のようで、上の句が詠まれた瞬間に、念願通り取れていました。「しつこころなく」も得意札で、これも自信を持って取れていました。他にも、「む」の一字決まりの「きりたちのほる」を早く取れていました。
Rhei君は、今回はこれといった得意札はなかったようですが、下の句の音に反応して、自陣に対して割と手が早く動き、まんべんなく札を稼いでいました。Rhei君の手が下になることが多かったです。天智天皇と柿本人麻呂の歌に馴染みを付けて、いち早く取れていました。「さしもしらしな」が僅差で取れなかったのが、「そうやと思ったんやけどなあ・・・」といささか悔しそうでした。
M君も、特に覚えている歌があったわけではないのですが、割と下の句を頭に入れて素早く動いていました。下の句の「単語」に目をつけ、「ころもかたしき」、「もみちのにしき」、「みかさのやまに」など、覚えやすそうなものに絞っているのは賢いなと思いました。下の句の2字ほどがよまれたら取るというような動き方をしていました。敵陣から抜くこともありました。
T君は、「せをはやみ」を今回覚えたらしく、『せ』が読まれたところで札を抜いていました。また、大江千里の「わかみひとつの」(上の句「『つき』みれば」)も気に入ったらしく、終始マークを続けていました。「こゑきくときそ」や「ころもほすてふ」など、昔の字にアドバンテージを持っていました。そのためか、敵陣から抜くことも多く、強さを見せつけていました。
とはいえ、結果は接戦となりました。
残り枚数は2対3→1対3となりました。
Bチームの方には「からくれなゐに」、Aチームの方には「みそきそなつの」「わかみひとつの」「はなそむかしの」が残っていました。
詠まれた札は、紀貫之の「ひとはいさ」。
全員、下の句とのつながりを覚えていなかった札だったので、「はな」と聞こえた瞬間が勝負となりました。BチームがAチームの奥の方にあった「はなそむかしの」を抜き、そこで勝負が決まりました。