素読の時間には2つの言葉を紹介しました。
1つめは、「子曰く、賢を見ては、斉(ひと)しからんことを思い、不賢を見ては、内に自ら省みるなり」。
「けん」がどんな漢字かをみなで考えてもらいました。「賢者の石」がヒントになり、1年生が「かしこいという漢字」と言い当てました。
孔子らしさは後半にうかがえます。不賢を見たとき、指をさして批判することは誰にでも出来ます。孔子は、その指を内に向けよと言います。
2つめは、「子曰く、約をもって之(これ)を失う者はすくなし」。
キーワードの「約」は、「節約」、「倹約」の「約」です。ひきしめるというニュアンスかと思います。
勉強会は二つの班に分かれて行いました。私が担当した班で心に残った出来事があります。小1の生徒の発する疑問(漢字の書き順、とめはねの注意点)に対し、みなでその問題を一緒に考えるさい、数多くの「知らなかった事実」を発見したことです。教材は漢字検定10級の問題でしたが、誰もが間違いやすいポイントがわかりやすく書かれていて、私もおおいに勉強になりました(つまり知らないことがいっぱい)。
例えば、「青」という漢字の月の1画目は払わない、等。払うのも「許容」の範囲とされているようですが、学校では払わないと先生が言ってはった、と子どもたち。また、「夕方」の「夕」の3画目は1画目と「くっつかない」。一方片仮名の「タ」は「くっつく」。小学校で学ぶ漢字は、細かな箇所も含めてお手本を見ると、多くの発見、学びがあります。
子どもたちと対話して感じたことは、学校で先生が丁寧に漢字を教えておられること、また、その指導をしっかりと子どもたちが記憶していることです。
高学年の質問には私の面目が立つ問題が含まれます。”「死人」=「こじん」の「こ」って?”等。
こうしてあれやこれや、一緒に辞書を引いたりしているうちに、あっというまに2時間が立ちました。
以上本日のレポートでした。