福西です。
1/25の記録(その2)です。今回は色々と収穫があり、記事がどうしても長くなってしまいました(^^)
さて、先週の宿題の「回転数が0の五角形はできるか?」という問題についてです。
結論を先に言うと、やはり「できない」ということがこの日わかりました。(U君の予想通り、奇数は無理ということでした。)
というのは、回転数0だと思っていた三角形が、そもそも四角形と同じだったことに気付いたからです。「三角形が四角形と同じと言うことは、四角形は八の字と同じだったから、三角=四角=八の字ってこと?」とU君。
さて、どうしてそれに気付いたかと言うと、最初に前回調べた「いろいろな回転数0の輪」をもう一度切って検証してみたからでした。すると、ひねりのない普通の輪は、二つの輪が完全に離れた状態になるのに対し、三角形の輪の場合は、2つの三角形の輪がからんだ状態になるという違いがあることに、ふと疑問を感じたのでした。
「あれ、なんでかな…」と、二人で再検証中。
「四角形の輪も、やっぱりつながってる。ということは、回転数0の輪っかとは別物? それとも、同じ回転数0の中でも種類が違う…?」
というわけで、再び三角形、四角形、八の字の回転数を調べると…。
「あっ! 三角形って、もしかして回転数1なんじゃ…」
そうだったのです。以前は0と思っていたのは、実は1だったのです。回転数1の輪も、裏は裏、表は表に分けられた面なので、そのことを「回転数0」の根拠にしていたことで、勘違いがあったのでした。それに気付いたことは、大きなことでした。
実は回転数1だった輪たち。しかし先週その回転数を数え間違えていたことは、私は全然失敗だとは思っていません。なぜなら、間違いは直していくものだからです。最初は間違いが含まれるのは当然で、そうした研究は直していけばいくほど、前よりも進んだ研究になっていくわけです。
さて、左が先週回転数0だと思っていた四角形(=三角形)。右が普通の輪(回転数0)。帯の色の組み合わさり方が、確かに異なります。
「じゃあ! もしかして、回転数2と1の間でも、回転数1と0の時に起こったまぎらわしいことと似たようなことになるんじゃないかな?」と、突然疑問がもたげたU君。そして、「やってみよう!」とすぐに応じるK君。
左が回転数1、右が回転数2の輪を直して作った八の字です。確かにこれも、帯の組み合わさり方が固有なものどうしだと分かります。
上の回転数1と2を何とか四角に直したもの(左が回転数1、右が2)。
「ん、おんなじ…?」「あれ、似てるけど違う!」
というわけで、同じように四角形に直せる輪でも、回転数について別の種類があることが確かめられたのでした。
上から順に、回転数0、1、2の輪。形は同じでも、その作り方がそれぞれ固有です。
「でも、回転数2でも八の字になるけど…」と、輪をぶらさげて見せるU君、K君。
でもよーく見ると、左(回転数1)の8の字二つは、それぞれ交差点がただぺたんと重なっているだけで、ひねれば0の字に直すことができます。
しかし、右(回転数2)のそれは、8の字の交差点を解消しようとすると、2つの輪のからんだ部分にひっかかって、それができません。つまり2つの輪を切らない限り、8の字は「8の字のまま」なのです。これが回転数の違いによって現れる現象なのでした。
「そっか。真ん中で切って、同じ形の2つの輪に分かれるからといって、それは回転数が0とは限らないんや」「でも、今日やった壷とかメビウスの輪みたいに、紙を半回転をまぜて裏表つなぐのではなくて、回転数を1、2、3…ときれいな数にした時には、いつでも同じ形の2つの輪になるということは分かったよ」と。これが今日の最後に分かった結果でした。
今日の新しい発見!
360度の倍数だけ回転した輪はどれでも、半分に切ると同じ形の2つの輪になる。
というわけで、今日は二人ともまるでこの道の最先端を行く研究者の気分でした。ぜひそうした自分たちで考えることの気持ちを応援したいと思います。
ちょうど思い出した言葉があったので、それを二人に言いました。
「これは失敗したのではない。これではできないということがわかったのだ」と。
エジソンの言葉です。(^^)
>「これは失敗したのではない。これではできないということがわかったのだ」と。
じつにポジティブな考えですね。次のせりふはエジソンのものとされます。多くの人が同じようなことを言っているわけですが(笑)。
「楽しみながら学ぶのがベストだ」