浅野です。
ケントンさんの思い出がいろいろ語られ思わず読み進めてしまいます。
ユダヤ人のメイドを解雇するという出来事以来、ケントンさんは主人公に対して冷たくなります。さすがに時間が経つと関係も和らぎましたが、主人公がこの件に関する冗談を言ってもケントンさんは黙ってしまいます。
その出来事から約1年後に、ダーリントン卿がユダヤ人のメイドを解雇したことは間違いだったと言います。そのことを霧の深い日に主人公はケントンさんに伝えます。そうすると、なぜ1年前の時点で解雇が間違っていると思っていたと私に言ってくれなかったのかとケントンさんは主人公に言います。
解雇されたメイドの穴を埋めるために新しくリサという女性が雇われます。主人公の反対を押し切ってケントンさんが雇うことを強く求めました。そしてケントンさんの監督下で彼女は大いに向上しました。しかしある時召使と駆け落ちして去ってしまいます。ケントンさんはそれに大変落ち込みます。
このようなことを思い出していたのはテイラー夫妻の屋根裏部屋でした。この日はガソリン切れで苦労をしてそこにたどり着いていたのです。
For what occurred subsequently – what unfolded once I sat down to supper with Mr and Mrs Taylor and their neighbours – proved in its own way far more taxing on one’s resources than the essentially physical discomforts I had faced earlier.
というのも、引き続いて起こったこと、つまり私がテイラー夫妻や近所の人たちとの夕食の席に着いた途端に展開したことが、私がそれより前に直面した本質的に身体的な不快さよりも、私の資質に独自にずっと重い負担をにかけるものだとわかったからである。
はっきりとは書かれていませんが、その村の人たちから珍しがられて疲れたということでしょうか。
今回はこのあたりまでとなりました。