4/23 かず6年生B

高木です。

今日は、30分ドリルを進めたあと、工作をしました。
昨年度と同様に、今年度も、授業時間の後半30分は、
パズルと工作に隔週で取り組んでいきます。

ただし今年度の工作は、新しい内容に進みます。

昨年度はペーパークラフトをしました。
厚紙の方眼紙に自分で長さや角度を測って立体の展開図を描き、
それを組み立てるというものです。
これは、楽しみながら、

①「長さ」や「角度」に慣れ親しむこと、
② 直線や四角形を描きながら幾何学的感覚を体得すること、
③ 展開図を組み立てて立体化するなかで空間把握能力を養うこと

を目的にしていました。

今年度、春学期から取り組んでいきたいのは、「おりがみ」です。
おりがみは、ペーパークラフトと同様、
② 幾何学 と ③ 空間把握 を要します。ここは、前年度から引き継いでいる部分です。

新しい要素として挙げられるのは、
①「長さ」や「角度」 の代わりに、
①’ 「分数」や「比」 の考えかたに慣れ親しむことです。

小学校高学年の算数では「分数」が大きなテーマになっています。
また、6年生では、「比」の単元が登場します。
1/2 と 1/3 を比べるときにやっかいなのは、
数字だけなら 1/3 の方が大きいように見えてしまうことです。
数字が抽象的な記号としてだけではなく、具体的な空間イメージをともなえば、
こうした分割や対比の考え方も、より理解がスムーズになると思います。

おりがみの正方形の面積を 1 とすれば、
それを半分に折れば 1/2、もう一度半分に折れば 1/4 です。
さらにそれを 1/3 のところで折り返せば、一番分厚くなっている部分の面積は 1/12 です。
このとき、おりがみは目に見える分数です。
数字の操作に依らず、空間の操作を通して感覚的に「分数」や「比」に慣れ親しめること、
そしてなによりその過程を楽しめることが、おりがみに取り組むことの良さです。

今日は、授業の後半の冒頭に、以上のことをごく簡単に説明した後、
実際におりがみに取り組んでもらいました。
今回は、春なので、「チューリップ」です。
みんなそれぞれ楽しみながら折り進めていました。

途中、花弁を立たせるために、ぐるっと反転させたり、
内側を広げて立体化させるところなど、難所がいくつかありましたが、
なんとか頑張って、見事、
赤、ピンク、紫のチューリップを教室内に咲かせることができました。

Mちゃんは授業時間内にピンクのチューリップを完成させることができて、にっこりとしておられました。
Aちゃんは元々おりがみが得意らしく、早く終わったので、次の「ゾウ」にもチャレンジしてくれました。
M君はチューリップを完成させ、時間ギリギリまで粘ってゾウも完成させてくれました。
終始「難しいな〜」と洩らしながらも、ゾウが完成したときには、
「ゾウができてうれしい! ぼくこれ自分の机にかざる!」と言ってくれました。

ただし、そうは言っても、今回のモチーフは、初回にしては少しレベルが高すぎたという印象がありました。
これでは「楽しみながら」という部分が削がれる可能性があり、反省すべき点です。
今回でだいたいの様子がつかめたので、次回は、もう少しレベルを調整して臨みたいと思います。