浅野です。
ギリシア神話からギリシア哲学へと歩みを進めました。
この順序で進むとよく理解できます。例えば『ソクラテスの弁明』では、ソクラテスが自らをアキレウスになぞらえます。不名誉な生よりも名誉ある死を選ぶということです。これは哲学や倫理における一つの大きな問題系です。
私自身も今回初めてギリシア神話についてまとまった叙述を読み、その後にプラトンの作品を読んだのですが、そうするとギリシア神話のたとえがよく理解できて驚きました。逆に言うと、これまでは神話の部分はよくわからないままに飛ばして論理を追っていたということになります。プラトンが想定していた読者はギリシア神話になじんでいることが前提になっていたでしょうから、その前提に達してから読むととても読みやすく感じるのでしょう。