6/23 かず5年

岸本です。

今日は論理パズルに挑戦しました。
疲れがあるのか、途中目をこする仕草も見られましたが、それでも頭をフル回転させて問題を解いてくれました。

出題した問題の一つは次のような問題です。

今年から、X警察署は「うそ発見器」を導入することに決まり、A社、B社、C社に機械を開発してもらった。
(「うそ発見器」とは、ある命題が、真か偽かを判断する道具とする。ただし、機械は判断を間違えて、逆の判断をするときもある。)
どの会社の機械を採用するかを決めるために、それぞれの会社に機械の精度をたずねたら、次のように述べた。
(精度とは、機械の判断が正しい場合の確率とする。)
A社 「当社の機械は80%も当たります。」
B社 「当社の機械は50%当たります。」
C社 「当社の機械は10%しか当たりません。」
さて、どの会社の機械を採用すればよいだろうか?

パズルに取り掛かる前に、子供さんに学校での様子を聞いてみると、今は「合同な図形」や「多角形の内角」を勉強しているとのことでした。
苦手意識はないということですが、勘違いによるミスがあるので気をつけたいと言っていました。
既にこうした気構えがあるのは、たいしたものだと思います。
あとは、丁寧な計算と確認を実践すれば、大丈夫でしょう。

さて今回は2問の論理パズルに挑戦しました。
少ないと思えるかもしれませんが、論理パズルは答えを導くその過程も示していかねばなりません。
今回きちんとそれができていたからこそ、相応の時間が必要だったのです。
寧ろ2問「も」解けたと言うべきでしょう。

さて、冒頭の問題は、一見A社と考えてしまいそうです(実際に子供さんの最初の質問は「A社じゃないの?」でした)が、本当にそうでしょうか。

実は、補集合の考え方を使うと、正反対の答えが導けます。
つまり、C社の機械のはじき出した答えを逆にすれば(例えば、機械が「偽」とした時、それを「真」とみなす)、精度は90%となり、一番精度が高くなります。
なんかだまされた気分になりますが、複雑な条件を捨象するこのパズルでは、そうなってしまうから面白いところです。

子供さんも、最初は悩んでいましたが、実際に機械を使ってみる(というシミュレーションを行う)と、すぐにこのことに気づいてくれました。
そこから文で説明するのに少し難儀しましたが、私のアドヴァイスを参考にしっかりと答えを仕上げてくれました。

実際にも、「日の当たる部分」以外に注目すると、全く違う像が見えてきて、活路が見出されることもあります。
学校ではしっかりと「日のあたる部分」を学びつつ、この山の学校で柔軟な考え方をも身につけてもらえれば、互いに補い合いうことで考える力がアップすると思います。

来週は、残りの論理パズルに挑戦してもらう予定です。