夏期講習で現代社会という新しいクラスを設けました。受講生と担当者の希望がマッチした形です。
全2回だったので政治分野に絞りました。重要用語の穴埋めプリントを作って、それに沿いながら話をしました。教科書では書けないような際どい話題も盛り込みました。
例えば「罪刑法定主義」というのは刑罰は法律で定められなければならないということであり、王様、天皇、大臣などであっても恣意的に人びとに刑罰を与えてはならないというところに歴史的な意義があります。ここまでが教科書的な説明です。しかしオウム真理教事件の際に、事件本体の証拠が固まっていない段階で、通常では逮捕されないようなカッターナイフ所持などの理由で信者が逮捕されたというのは、たとえ銃刀法という法律に基づいていたとしても、罪刑法定主義の理念に反するのではないかという疑問が生じます。そのように考えると罪刑法定主義は当たり前になったつまらない概念では決してないことがわかります。