「山びこ通信(2014年春学期号)」より、クラス便りを転載致します。
『ことば』(3〜4年), 『かず』(3〜4年), 『高校数学』 担当:浅野直樹
やるべきことをきっちりとやれば進歩が実感できるという観点からそれぞれのクラスを振り返ります。
ことばクラスでは数年前に自分たちで作った俳句カルタをしようとしたときに、明白な誤記を発見して「これは1年生のときに作ったものだから」という声が聞かれました。これは進歩の証です。過去の自分は誰にとっても目標を設定する際の適切な参照点になります。他人や平均と比べると必然的に目標を達成できない人が出てきますし努力など途中の過程を無視して残酷に勝敗が決定されます。私は昔陸上部で短距離をしていたのでそのことが身にしみてわかります。速い人はとにかく速いのでどれだけ練習してもまず勝てません。それでも陸上を続けることができたのは自己ベストを目標にしていたからです。
かずクラスでは冒頭に間違い探しと迷路をするというスタイルがすっかり定着いたしました。それに伴い攻略法も確立されつつあります。間違い探しではそのパターンが限られています。列挙すると、何かが片方にはあってもう片方にはない、あるものの大きさが違う、色が違う、文字が異なる、位置がずれている、です。迷路は特殊なルール付きのものを多用しておりますが、ゴールからたどれる場合はゴールからたどってみる、必ず通る道を確定させる、通ってはいけない道と通れるとうれしい道に分けて前者を避けて後者を目指すといった方策が有効です。
高校数学もこの延長線上にあります。因数分解は共通因数でくくる、たすきがけを含む2乗の公式、3乗の公式、1つの文字について整理する、置き換え、うまく組み合わせる、都合がよいものを足して引く、で攻略法は網羅されています。2次関数はグラフをかけば視覚的に理解できる点も含めて迷路に似ており、ゴールとなるような形から逆にたどることもしますし、最大・最小の問題ではなってほしくない形となってほしい形との境目を探ることになります。さすがにこれら高校数学となると複雑ですが、中学数学からきちんと理解していけば無理なく到達できます。
上で述べたような進歩を実感するためにも、日々やるべきことはやるということを実践していきたいです。