福西です。今日は、これまでにした暗唱のおさらしを軽くした後に、かるた作りの続きをしました。
その際、かるたをしまうフォルダを渡しました。(100円ショップで売っているポケットになったハガキ入れです)。
「いっぱいになったらどうするの?」とRちゃんが聞くので、「その場合は2冊目かな」と言うと、「よし、作る!」と、モティベーションが上がったようでした。
M君は「つきみたり ながれるほしの よるのそら」を清書していました。そして、「これが一番目」と、さっそく一番目のポケットに納めていました。彼の「クラシック」というわけですね。M君は他の俳句もフォルダに詰め終えるなり、「ねえ、読んで読んで」と持ってきました。そうした人懐こさがM君らしいなと思いました。M君にとってはそれが本に見えるのでしょう。読んであげると、満足そうな表情をしていました。
Rちゃんも、「みちくんが なやんでいるよ じのことで」を嬉しそうに披露していました。Rちゃんは身近なものを作品に取り込む機知と、活写が得意ですね。M君もその時わざとポーズを取って、まんざらでもない様子でした。Rちゃんが来てくれたおかげで、クラスがとてもはなやいだものに感じられます。また、Rちゃんは花の図鑑でニチニチソウをしらべて、「さいている むらさきいろの にちにちそう」に絵をつけていました。
今回は俳句のほかに、新しいことをしました。
辞書の練習です。
たまたま楽しそうな教材を見つけたので、しばらくそれを使ってみようと思います。それで、言葉のバラエティとともに、(今なら遊び感覚で付き合える)辞書とも友達になってくれると嬉しいです。また、「五十音順」に慣れておく必要があるので、そのための補助プリントをしました。
残りの時間は、素話をしました。
Rちゃんがその話を知っていて、「なしとり兄弟!」と言い当てたのにびっくりしました。しかも、切り株におばあさんが出てくることや、三つの分かれ道、笹が生えていること、「いくなちゃ」「いけっちゃ」のかけ声、キツツキとひょうたん、欠けた茶碗が出てくることなど、細部まで憶えている様子でした。先週読んだ「うばすて山」も知っていたので、たくさん本を読んでいるんだなと感心しました。病気のお母さんが食べたいと言った梨を山に取りに行くというお話ですが、M君は純粋にはじめてのお話を聞き入ってくれていました。
前回は本を使ったのですが、本だとみんなとじっくり向き合えないことに気づき、それで素話にしました。
『なしとり兄弟』では、色々な繰り返しや選択肢が出てくるのですが、「この時、みんなやったらどうする?」と顔を見ながら質問するのは、楽しい時間ですね。「みんなやったらどうする?先を急ぐ?」─「ううん!」「おばあさんの話をしっかり聞く!」など。M君はもちろんでしたが、先を知っているRちゃんでさえ、顔を前に寄せながら、真剣な目でリアクションを返してくれていました。