福西です。
16日は残念ながらY君が体調不良でお休みだったので、Rちゃんお一人でした。春期講習の時と同じ感じで、自信をつけてもらうことを第一義に、中学1年生の復習をしています。この日は、文字式における移項や、( )を外した時に生じるプラス・マイナスの変化、分数の処理に注意を払いました。
また時間があまったので、「単」項式と「多」項式、「一」次式、二次式、三次式…といった、言葉の意味を説明しました。
さて、一次式の「一次」は英語ではfirst order、一次元のそれはone dimension(al)です。次数と次元はどちらも同じ漢字があてられていますが、英語で見るとあきらかに意味が違います。
それをおさえた上でですが、ついでなので、「次元って何?」という話をしました。(よろしければこちらの拙文をご覧ください。>「次元を見る」)
Rちゃんは、さっそく自分でノートを取りだして、次元を増やしていく「手続き」をたどってくれました。そして「4次元も同様に描ける」ということに食いついてくれたので、実際それもかいてもらいました。(3次元は「立体」、4次元のそれは「超立方体」または「胞」といいます)
そして4次元胞(Rちゃんがかいてくれたのは、正確にはそのうちの「正8胞体」といいます)にある、立体と面の数を、「自分で数えることができる!」ということを体験してもらいました。
正8胞体が持つ「立体」の数は8つ(=2+6)、そして面の数は24(=6×8÷2)個ありました。そのような4次元の様相を、Rちゃんが、自分の力で、理詰めと計算によって「確かに」とらえることができた時、思わずにっこりとしてくれたことが、印象に残りました。
幾何は、『それ』が何であるかを幾(み)るということですが、その面や辺の数といった性質を、「本当に計算できてしまう」ところに、数学の実感(の一つの切り口)があるのだと思いました。