福西です。以下は雑感です。
小学生のこの時期には、多様性への興味が、学びに対する牽引力として働くのではないかと思います。
文字で言えば、ひらがなに五十あること。漢字。また、いろいろな国の表し方。本で言えば、色々な作者の書いた本があること。
多様性は、それ自体がワクワクする「宝箱」のようであり、「よしこれも」となっていく原動力を秘めているのだと思います。新しいものに対する前向きな気持ち、それがあればおそらくは、勉強に対してさほど心配はいらないと思われます。
その後の学びの支えとなるものに、多様性が一役買っているのではないかということについて、私自身の体験で覚えているのは、河原で拾ってきた石でした。1年生のある時に、「一番のたからもの」を発表するという機会がありました。その時、私は「一番の」ということでシビアに悩んだわけですが、ふと、授業で石集めをしたことを思い出したのでした。
たまたま私は、石の模様が一つ一つ違うことに(またその類似性に)「不思議」を覚えて、好んで「はちまき石」など名前を付けては缶に納めておいたものでした。その行動が楽しかったことを思い出して、学校に持って行き、「これがぼくのたからものです」と発表したのでした。すると先生からはこちらが気恥ずかしくなるほど称揚してもらえたのですが、今思い返せばそれが勉強が好きになる一つのきっかけだったのではないかというように覚えています。
つまり、その時の「この先行けば楽しいかも」という感覚を思い返して、授業時間以外の「その後」でも河原へ行って、自発的に石を拾い集めた点が、先生の目に(想像力の網に)留まったのだろうと思います。その出来事は私にとっては、大変思いを揺さぶられ、勇気づけられたことでした。そしてそれは今でも、やる気の種として深く根付いています。
(その時の小学校の先生との思い出を、「こちら」に拙文ながら寄稿しています。よろしければご参考までに。)
そのようなことで、これからも授業作りをしていきたいと考えています。