「ことば」3~4年生
春学期は初めての担当でしたのでその時々で精一杯でした。秋学期になり落ち着いて、広い視野に立つと生徒の成長ぶりに驚かされるばかりです。内容は本読み、漢字、創作の三本柱で進めていますので、それぞれについて述べてゆきます。
<本読み>
本を読むことはどれだけ多くても多すぎるということはないので、一番メインにしています。とにかくいろいろ読めば話の内容から得るものもあるでしょうし、漢字や表現に親しむことができますから。そう思って毎回数冊の本を持っていくのですが、ある時三冊以上読んでも物足りなくなりました。春学期と同じような感覚で本を選んでいたら簡単になりすぎていたのです。
それから長めの本を用意するようにしましたが、それもすらすらと読めているのでこの時期の生徒の成長には目を見張るものがあります。これからも継続して本を読んでいきたいです。
漢字を書くことにも力を入れています。秋学期には小学二年で習う全ての漢字の書き取りを復習しました。同じ漢字でも読みがたくさんあって苦労している場面も見受けられました。漢字の形とともに表現も身に付けてほしいものです。また、生徒たちが小学生の間に習う漢字の配当表を熱心に眺めている姿も印象的でした。
授業時間が少し余ったときに、その配当表から漢字を選んでノートにその漢字を用いた文を自主的に書き始めたということもありました。小学生で習う漢字は配当表の約千字で全てであり、それでほとんどの文章は読めるので、確実に覚えられるようにお手伝いしたいと思っています。
<創作>
創作と呼ぶほど大げさなものではありませんが、自分の思っていることなどを表現することにも挑戦しています。具体的には作文と俳句をやりました。保護者の方からの要望で授業参観という形になったときに作文をやりまして、夏休みの思い出について書き、発表し、一人一言ずつ質問や感想を言い合いました。
書き言葉と話し言葉の両方で言いたいことを伝えるいい機会になったと思います。俳句に関しては、これまでに親しんだ経験があるということで、いきなり作ってもらいました。ちょうど秋の様子が授業部屋からよく見え、窓を開けて縁側から栗を拾ったりしながらあれやこれやと考えました。こうした光景も山の学校ならではのことです。
この授業を担当するようになって半年ちょっとしか経っていませんが、全体を通して生徒の成長が目につきました。その成長力を存分に発揮できるような環境を整えられればと思っています。
(文責 浅野直樹)