ついにJ.S.ミル『自由論』を読了しました。
最後の箇所はまとめというよりも実践的な応用でした。
これまでは自由について論じられてきたのが、最後の箇所では政府が個人の活動を奨励するという社会権的な事柄が論じられます。それに対して3つの反対論が挙げられます。
第一は利害関係のある当事者のほうがうまくできるというものです。
第二は政府のほうがうまくできるとしても、個人がするほうが個人の訓練になるというものです。
第三は政府の力が増大するのはよくないというものです。仮に有能な人がみな政府に集まるとしたら、官僚制の特徴もあって、よくないことになるという理屈です。
政府がどのようなことをすべきかを決めるための基準は、権力を分散して情報を集中するというものです。
このあたりは日本の介護保険などを例に出して考えると理解しやすかったです。