山の学校でめざすもの

山下です。

以下雑談です。

山の学校も開設5年目に入ります。早いですね。当初予想した以上の生徒と接することができ、ありがたく思っています。

最近、山の学校の理念ということについて考えます。存在理由と言い換えてよいかもしれません。その際、直接入学試験の世話をしないというのは重要なポイントと考えています。

結果的に、難関校に合格する生徒もいるわけですが、それが至上命題でやっているわけではありません。

一言で言えば、「学ぶ姿勢を応援する」ということだと思います。簡単なことではありません。教える立場の者がきちんと「学ぶ」人間でないと格好がつきませんし(笑)。

正直なところ、今の教育へのアンチテーゼという気概は常に持っています。

答えをてっとりばやく教えてどうする?
正解はそもそもあるのか?
疑問をもつ姿勢が重要ではないか?

古くはソクラテスにさかのぼる、ということは、アカデメイア創設の理念につながるような、健全な「懐疑主義」を受け継いだ学びの場を守り育てたい、という一心。

好奇心。口で言うのは簡単ですが、すぐに答えを教えたら、好奇心をしぼませることになります。そのうち、子供たちは「悩むより覚えたほうがてっとりばやい」と錯覚するようになります。だからこそ、山の学校では、小学生も広辞苑を調べる(笑い)。

うんうん悩み、考え抜くのはどんくさい、と考えるのは大間違いで、しかし、時代はスイスイとかラクラクといった形容語句をポジティブに評価します。

どこをゴールと考えるかによって、この評価はかわるわけです。

大学に合格したとたん燃え尽きるようではもったいないですね。これを見ている大学生諸君。せめて、ギリシア語、ラテン語に挑戦してください。

ギリシア語は希望者がいれば、まじめに開講を検討します。正直、まだ時期尚早かなと。本音では、ギリシア語を教えないでアカデメイアもないだろう、というところですが。