高木です。
今日はまず、谷川俊太郎の「まね」を朗読しました。
まねっこマネちゃんまねしてる
うでをひろげてとりのまね
やまのむこうはまたやまで
そのまたむこうはうみなんだ
うみのむこうのさばくでも
あおいめマネちゃんまねしてる
まねっこマネちゃんまねしてる
かたなをさしておとのさま
きのうのきのうはおとといで
おとといのきのうはさきおととい
むかしむかしのしろのなか
ちょんまげマネちゃんまねしてた
まねっこマネちゃんまねしてる
4・3・2・1ロケットだ
あしたのあしたはあさってで
そのまたあしたはしあさって
せんねんさきのほしのうえ
しらないマネちゃんまねしてる
代わる代わるに朗読しているうちに、詩の意味にも興味が湧いたらしく、「外国にも山はあるの?」とか、「『しろ』って白色のこと?」とか、いろいろと質問が挙がったので、みんなで考えてみました。
外国にも山はあるんやで。ハワイにも? そう、ハワイにも。
マネちゃんは何の真似をしてはる? そう、お殿様。じゃあ、この「しろ」は白色のことじゃなくて……、そう、お城のことやんな。
マネちゃんはどんなに遠くにも、どんなに昔にも、どんなに未来でも、いつでもどこでも居てはるんやで、と言うと、みんな面白がっていました。「じゃあ、マネちゃんって、いったい誰なんだろう?」――これは私の答えのない疑問です。
朗読して、少し意味を考えた後、この詩を筆写しました。分かるところは漢字に直してもいいことにして、すこし時間をかけて、取り組みました。
今日はY君が『さむがりやのサンタ』(レイモンド・ブリッグズ/作・絵、すがはらひろくに/訳)という絵本を家から持ってきてくれたので、それを読みました。サンタなのに寒がりやだなんて、ちょっと面白いですよね。サンタだって寒いときは寒いし、夜通しプレゼントを贈った後はソリの上で居眠りしてしまうのです。親近感の持てるサンタでした。絵も密度が濃く、コマ割りで工夫が凝らしてありました。言外のいろんなことを発見しながら、みんなで楽しく読み、最後の残り時間に、印象に残った情景を絵にしてもらいました。
リズム感のよい詩ですね。去年まで俳句を中心に勉強していたので、高木先生が扱われている詩は、世界がもっと広がっていくような印象を与えているように感じます。