高木です。
小学校高学年(5、6年生)を対象に、主に作文の書き方について学ぶこのクラスは、今日が初日。
例によって、まず自己紹介をし、お互い(受講者は現在一人)について知り合うことからはじめました。
分析において大切なのは、「なぜ」という視点を持つことです。僕はベートーベンのピアノソナタが好きです、というだけでもいいのですが、「なぜなら」と続けることで、ベートーベンのピアノソナタや自分自身ついての分析がはじまり、より深みのある説得的な文章になります。
表現において大切なのは、話し言葉から書き言葉への変換を徹底することや、句読点や段落といった対話にはない表現形式を確認することはもとより、まずは自分がいま書いた文章を、できれば声に出して読み返すことです。
内容がすんなり頭の中に入ってくるか、発声に澱みはないか。もしどちらかに支障があるようなら、その文章のどこかにおかしいところがあるはずです。書いてもらった自己紹介文をK君に声に出して読んでもらうと、やはり「あっ」と気づくところがあったようです。
画家がときどき筆を止め、のけ反ってキャンバス全体を眺めるように、まず自分で気づくことが大切なのです。
自己紹介をし、それを作文し、私が添削し、さらに清書する。K君の素晴しいところは、この清書の段階で、新たな表現を開始するところです。分析力・表現技術の向上は、ひとえに、なんとかして相手に伝えたい、という意欲にかかっています。K君の創作意欲の高さをみるかぎり、今後の成長が非常に楽しみです。
山下です。
>分析において大切なのは、「なぜ」という視点を持つことです。
たしかに重要ですね。この大事さが会得できるにつれ、文章表現の楽しさが感じられるのではないかと
思います。モノを作り上げる喜び。論理は文章表現の骨組みですから、いずれひねもす・カプラの創作との
楽しさの共通点も体感できるように思います。