高木です。
今日は、先週書きはじめ、宿題で下書きをしてきてもらった「道順の説明文」を添削しました。
説明文は、「わかりやすさ」が肝心です。自分にとっては見慣れていて、当然と思えることも、相手にとっては初めてのことです。丁寧な説明を心掛けることが必要です。しかし同時に、「丁寧さ」も度を超せば「複雑さ」となり、「わかりにくい」ものにもなりかねません。「丁寧さ」と「複雑さ」のバランス感覚も、説明文にとって大切です。
K君の文章表現は非常に精緻であり、おそらくこれを手に歩けば初めての人でも迷わず家から教室まで行くことができます。しかし「わかりやすさ」を求めるがゆえの煩瑣な反復表現もみられました。それで、同じことを簡単に言い換えてみることの大切さを強調しました。(それが自然な説明になっているかどうか、「丁寧」であって「複雑」でない表現になっているかどうかは、実際に、あるいは頭の中で文章を読み上げてみることで、大抵は見直すことができます。)
とはいえ、K君の説明文の良いところは、それがたんなる「道順の説明文」として以上に、一種の「風景の表現」として面白いということです。道順には直接的に関わらない風景描写があちこちにあり、それが読む人に実際に空間を経験しているかのようなイメージを与えるのです。
山下です。
>文章を読み上げてみることで、大抵は見直すことができます
仰るとおりですね。そのためにも、教科書の音読は「見直し」のセンスを高める上で大事な経験になると思います。