11/11 ことば高学年(作文)

高木です。

 今日は、家で書いてきてもらった作文の添削と清書をしました。

 作文は、今読んでいる「蛙の雨」のような、いわゆる「迷信」の他の例(たとえば「夜に口笛をふくとヘビがでる」「北枕」など)を挙げることと、それについての自分の考えを書く、という内容でした。

 先週のクラスでの対話では、K君は「UFO」のことなどを話してくれていました。なので、そのことを文章にしてきてもらったつもりでいたのですが、実際に書いてきてくれたのは「魔女」のことでした。
 今では信じられないことですが、かつて特定の女性が「悪魔と契約を結んだ」「魔女」として根拠なく迫害されたこと(いわゆる「魔女狩り」)があったそうです。K君の文章はよく書けていて、また彼の博識には驚かされました。

 しかしK君は、そんなことないよと私は言うのですが、どことなく書いてきた作文に自信がなさそうです。また、先週あんなに語ってくれた「UFO」のことを文章にしてくれなかったことが、少し不思議でもありました。

 クラスが終わって、迎えに来られたお母様が仰るには、「今回の宿題は難しかった」ということでした。うかがうと、K君から伝え聞いた宿題の内容がお母様によくわからず、「蛙の雨」のような迷信の例もなかなか出て来なかった、ということだそうです。宿題に取り組むにあたって大変苦労された様子がこちらにも伝わってきました。

 おそらくK君自身は、実際に「UFO」の例を出してくれていたように、書くべき内容を当初はよく理解してくれていたのだと思います。しかしそれをK君がお母様に伝える際に、自分のなかではよく理解できていても、それをうまく整理して伝えることができなかったのだと、私は推察します。(難しいテーマなので当然です。また、だからこそ対話のやりとりのなかで時間をかけて思考を重ねたという経緯もあります。)そして伝えられなかった結果、K君はひるがえって自分の理解している内容を疑問視するようになり、「UFO」の例についても自信をなくしてしまったのでしょう。

 これは私にとって、まったく予想外の展開で残念に思いました。また、お母様と、なによりK君に申しわけなく思い、反省しています。
 このようなことがないために、今後の対策としては、⑴取り組みの内容をより易しくする、⑵宿題の内容はさらによく確認し、正確な文章で伝える、⑶文章を書く宿題の場合、できるだけ授業中に書き始めておく、以上の三点を徹底したいと思います。