『化学』 (担当:上尾真道)
受験を控える生徒さんは、総復習として私が渡しておいた問題集を、目標どおり、2010年のうちに仕上げてくれました。
化学は、とても覚えることの多い科目ですが、一度、全体をしっかり見なおしておくことによって、学校で習っていたときにはバラバラに覚えておくだけであった各要素のあいだに、うっすらとつながりが見えてきます。そのような意味では、問題集を使った総復習が完了したということはとても大きな成果であり、ここから知識のネットワークをより濃密に張り巡らせて行くことが可能になりました。
2011年に入ってからは、専ら実践的な課題を通じて、化学の知識の取得に取り組んでいます。総復習を終えた今であるからこそ、自分の解けなかった問題の意義や、化学の知識全体におけるその位置づけなども理解することができるでしょう。あとはなるべく多くの問題にあたり、それぞれの概念や言葉や物質の間になるべく多くの関係の線を引けるかどうか、ということになるかと思います。
より具体的な試験対策について言うならば、暗記すべきことの多い化学の場合、全てを覚えておくということは、試験問題のバラエティから考えるならそれほど効率よいとはいえません(もちろん、ひとつひとつ覚えていくことが大事であることは言うまでもありませんが)。一方、計算やそれにまつわる理論に関することは、様々な試験に共通して出題される可能性が高いという意味では、得点のチャンスということになります。一見、難しいところですが、まさにそこにこそチャンスはあります。試験までにしっかりと復習しておきたいところです。
(上尾真道)