高木です。
昼間の風に 飛ばされて、
空には雲の ない寒さ。
煙すかして 光る月、
汽車は汽笛を 鳴らしてく。
今日はこの詩、柴野民三の「冬空」を朗読しました。
この詩の情景を尋ねると、M君は汽車とその煙を描いてくれ、その向こうにT君は三日月を描いてくれました。吐出された煙は、白い息のようでした。
詩の書き取りをしてもらうと、二人とも、一字一字を非常に丁寧に書いてくれました。見本をよく見て、ゆっくりと鉛筆を滑らせていたのが、印象的でした。
習っていない「煙」という字を書いてくれたのを褒めると、M君が書き終わるのを待つあいだ、先に終わったT君は、ホワイトボードに「先生これ知ってる?」と言って、難しい読みの熟語の問題を次々に出題してくれました。海月、海星、河馬、河豚、海豚、水馬、土竜、赤竜…。いろんな熟語を知っているT君にびっくりしつつ、「なんでこんな字を当てたのかな」などとイメージを膨らませているうちに、書き取りを終えたM君が加わって、そのまま漢字クイズ合戦になりました。時間を忘れて問題を出し合いました。
最後に、時間は残り少なくなっていましたが、ことば4年生(A)のクラスで今ちょっとしたブームになっている「ひみつ道具」づくりに取り組み始めました。完成にいたらなかったので、続きはまた来週。
数えてみると、1 詩の朗読、2 印象を絵にする、3 詩の書き取り、4 漢字クイズ合戦、5「ひみつ」道具づくり・・・。じつに盛りだくさんでしたね。それぞれが有機的にからみあい、全体で密度の濃い「ひとつ」の取り組みになっていますね。
朗読の習慣づけはよいなあといつも思います。絵にすることは子どもたちは大好きです。大人になっても詩を読み、それを絵に描ける人はすばらしいです(高木先生など、そうじゃないですか?)。
書き取りは、後々の勉強の基礎的態度ですね。今はPCが発達していて何かと便利な時代ですが。書き取りを厭わない学習態度は大事にしていきたいです。
漢字はクイズとの親和性が高いようですね。ゲーム機などではなく、こうして「生の」体験でそれを経験できると知識だけでなくみなで一緒に学んだ経験のすべてが思い出として心に残ります。
最後の道具作り・・・!?「ひみつの」とあるので中身は問わないことにいたしましょう(笑)。